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「投票用紙に年齢書いて」 唐津市議選で同姓同名候補

   2017年1月22日に告示(29日投開票)された佐賀県唐津市議選(定数30)で、同姓同名の男性2人が立候補する「珍事」が起こった。

   同市選管は、読み方も同じで非常に紛らわしいとして、投票用紙に現職・新人の違いや年齢を補記するよう有権者に促す方針だが、ネット上では驚きの声が上がっている。

  • 同姓同名決戦の行方は(画像は唐津市役所。Wikimedia Commonsより)
    同姓同名決戦の行方は(画像は唐津市役所。Wikimedia Commonsより)
  • 同姓同名決戦の行方は(画像は唐津市役所。Wikimedia Commonsより)

選管「無効票はあまり出ないと考えている」

   今回、名前がかぶったのは、現職の青木茂さん(56、以下「現職の青木さん」)、新人の青木茂さん(43、以下「新人の青木さん」)。読み方も全く同じ「あおきしげる」。職業も、新人の青木さんは地元の建設会社の社長、現職の青木さんも建設会社出身と非常に似ている。

   唐津市選挙管理委員会によると、同姓同名の候補者が現れたのは市議選で初めて。有権者には、2人に限って、投票用紙に「現職/新人」の別や年齢を補記するよう有権者に促していくという。通常は、氏名以外のことを書くと無効になるが、今回は例外だ。

   ただ、そうはいっても紛らわしい。無効票が大量に出る可能性はないのか。その点を選管に聞くと、

「(上記のやり方なら)無効票はあまり出ないと考えている」

としている。仮に現職/新人の別や年齢などを書かずに、「青木茂」とだけ書かれていれば、それ以外の投票数に応じて、按分されることになる。

   今回の唐津市議選は、多くの大手報道機関が立候補者の名前のかぶりに焦点を当てて伝えているため、ツイッターでは

「こんなことがあるんだ」
「なかなかないよなぁ」
「気を付けても間違えそう」

と驚きの声が相次いだ。

   同姓同名の人物が立候補するケースは過去になかったわけではない。

   10年4月の宮城県・気仙沼市議選では村上進さんが、09年4月の宮城県・登米市議選では佐藤勝さんが、1997年9月の神奈川県・真鶴町議選では青木透さんが、それぞれ同姓同名同士で選挙戦を争っている。

   また、04年12月の沖縄県・北中城(きたなかぐすく)村長選では2人の喜屋武(きゃん)馨さんが出馬したものの、勝利を収めたのはもう1人の立候補者、新垣邦男さんだった。

   青木茂さん以外の、唐津市議会選立候補者は以下の通り(届け出順)。

白水敬一、酒井幸盛、江里孝男、福島尚美、宮本悦子、伊藤一之、馬場幸年、進藤健介、岩瀬雅昭、浦田関夫、吉村慎一郎、田中秀和、宮崎卓、三浦重徳、伊藤泰彦、山下正雄、熊本大成、山下壽次、原雄一郎、笹山茂成、古藤宏治、石崎俊治、大西康之、冨田幸樹、林正樹、楢崎三千夫、中村健一、水上勝義、川添充子、中川幸次