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西田敏行「中傷」ブロガー書類送検 「薬物疑惑」デマ記事とは...

   俳優の西田敏行さん(69)を誹謗中傷する虚偽の記事をブログに掲載し、所属事務所の業務を妨害したとして、警視庁赤坂署は2017年7月5日、40~60代の男女3人を威力業務妨害の疑いで書類送検した。

   問題となった記事には、西田さんが「違法薬物を使用していた」「女性に対し日常的に暴力をふるっていた」といった虚偽の情報が書かれていた。所属事務所の担当者は取材に対し、誹謗中傷記事によって「色々な面で仕事にも影響が出ていた」と明かす。

  • 西田敏行さんの誹謗中傷記事は拡散されている(画像は西田さんの公式サイトより)
    西田敏行さんの誹謗中傷記事は拡散されている(画像は西田さんの公式サイトより)
  • 西田敏行さんの誹謗中傷記事は拡散されている(画像は西田さんの公式サイトより)

「広告収入を増やしたかった」

   7月6日のJ-CASTニュースの取材に応じた西田さんの所属事務所「オフィスコバック」の担当者によれば、事務所側が記事の存在に気付いたのは16年8月頃。その内容が悪質だったことから、赤坂署に被害届を出すとともに、公式ウェブサイト上に、

「全くの事実無根であり、そのような事実は一切ありません」

とした注意文を掲載したという。「具体的には言えないが、あまりに酷い内容の書き込みだったので、色々な面で仕事にも影響が出ていた」とも話した。

   各メディアの報道によれば、送検された男女3人は、興味を引くような記事を掲載してブログの閲覧数を伸ばし「広告収入を増やしたかった」などと供述しており、いずれも容疑を認めているという。

   すでに、送検された3人が運営していたとみられるブログは削除されている。ただ、事務所の担当者は、

「(元になった)ブログ記事はネット上で転載が進んでおり、その全てに対応ができたわけではありません。警察から、とくに悪質なものを特定して対処した、と聞いています」

とも話した。

「このような心無い書き込みが無くなる事を祈ります」

   はたして、西田さんを中傷するブログとはどんな内容だったのか。元の中傷ブログを転載したとみられる複数のページ(ウェブ上のキャッシュも含む)を確認すると、そこには次のような「ニセ情報」が書かれていた。

   まず、根拠を一切示していないにも関わらず、西田さんが違法薬物を使用していると決めつける記述が多い。なかには、西田さんについて「逮捕寸前!?」「(16年4月に亜脱臼と胆のう炎で入院したことは)薬抜きのためだった!?」などとウソの情報を紹介する記事もあった。

   さらに悪質だったのが、西田さんの「暴力疑惑」を紹介したページだ。そこには、西田さんが女性に対し暴力を振るうのを趣味にしており、海外で現地の女性に大金を支払って暴力を振るっている、などの虚偽の情報が紹介されていた。

   こうした悪質な誹謗中傷について、西田さんは16年12月8日放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)で言及している。入院の影響で体重が落ちたことで「ネットニュースでね、西田敏行は覚醒剤中毒じゃねぇか」と書かれたとして、

「そういうのを書く人がいるんですね。要は、『シャブ抜き』のために入院しているんじゃないかって。平気で色んなことを言う人がいるんだなと思った」

と苦言を呈していたのだ。

   所属事務所の担当者によれば、送検の事実は西田さん本人に伝えたというが、「本人からは、取り立てて(送検についての)感想を聞いているわけではない」としていた。

   なお、所属事務所のサイトは男女3人の送検後に更新され、次のようなコメントが新たに掲載されている。

「捜査に当たって頂いた警察の方々に敬意を表します。今後このような心無い書き込みが無くなる事を祈ります」