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猛暑到来!ペットの「夏バテ」対策はこれだ ニャンは「毛玉」、ワンコは「冷房病」に注意

   日本列島で梅雨が明け、本格的な猛暑がやってきた。人間でも食欲が落ちるが、わがニャンとワンコの夏バテが心配だ。

   すっかり元気をなくした愛犬、食事を食べずにやせた愛猫。毎年この季節には多くのペットが食欲不振や嘔吐(おうと)などの症状で動物病院を受診する。どうしたら「家族」の健康を取り戻すことができるか。

  • とにかく暑いニャ~ン
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猫は食事をとらなくなった時点で受診を

   J-CASTヘルスケアの記者も12歳と10歳の猫を2匹飼っている。2匹ともシニア年代。毎年夏は食欲がなくなるが、特に今年は連続の猛暑で2匹とも冬の体重より1~2割減ってしまった。キャットフードをよく吐き戻す。心配になり、かかりつけの獣医に診てもらった。腎臓、肝臓から白血病、猫エイズまで血液検査。さいわい2匹ともすべての項目で正常値の範囲。獣医から「吐き戻すのは、猫は舌で毛づくろいし、毛玉を飲みこむためです。毛をすいてあげてください。それと、好きなものを食べさせなさい」とアドバイスされた。

   さっそく、ペットショップでブラシを初めて購入。毎日毛をすくと、恐ろしいほど抜け毛が出る。猫たちも気持ちがよさそうだ。なぜ今まで毛のケアを怠ったのかと後悔しきり。好きなフードは10種類以上を試し、ようやく食べてくれる1~2種類を見つけた。しかし、まだ体重は戻らず心配な日々が続く...。

   愛猫家のサイトでも、この時期、猫の夏バテ対策が話題になる。ペット・自動車などの損害保険会社アクサダイレクトが運営するサイト「いぬと暮らす、ねこと暮らす」では、「猫の夏バテにはどんな症状があるの? 獣医さんがすすめる予防と対処法」の中で、獣医の三宅亜希さんが一問一答形式で注意点をアドバイスしている(要約抜粋)。

――猫の夏バテ。どのような症状が出たら受診すべきでしょうか。

三宅医師「猫の夏バテは、食欲不振や嘔吐(おうと)などの消化器系の症状が多いです。暑さで食欲が落ちてぐったりしたり、吐いたりしている場合は、受診を検討したほうがよいでしょう」

――食欲不振のときは、どんな食事を与えればいいのですか。

「香りの良い物を少しだけトッピングすると、『食べ』が良くなります。暑さで胃腸が弱っている時に食べ慣れない物を与えると、よけいに消化不良を起こすので普段食べている物が一番。いつものドライフードにウェットフードなどの香りの良い物を乗せる工夫は、食欲増進に効果的です」

――水はたくさん飲ませたほうが良いですか。

「猫は本来砂漠の生き物なので、あまり水を飲みません。嘔吐が続いて脱水症状が心配な時は、水分の多いウェットフードを与えてはいかが。暑そうだからと、冷たい水を与えるのはオススメできません。冷たい飲み物は胃腸の動きを低下させます」

――猫にとっての「適温」はどれくらいですか。

「人が心地よいと感じる温度なら、猫にとっても問題ありません。クーラーが苦手な猫も多いため、クーラーが効いていない場所へ逃げられるようにすることも大切です」

――どんな猫が夏バテしやすいですか。

「鼻がつぶれている猫種は体の熱を鼻呼吸で逃がしにくいです。また、老猫や太った猫は動くのが苦手で、涼しい所に移動するのを面倒くさがりますから、様子を見てあげましょう」

犬はエアコン設定と散歩に注意を

   一方、犬はどういう点に注意したらよいだろうか。愛犬家のサイト「Pet Lives」の「愛犬の夏バテの見極め方と上手な夏の過ごし方」の中で、獣医の箱崎加奈子さんはこう解説している(要約抜粋)。

   まず、夏バテになりやすいのは、こんな犬だ。

(1)食ムラがある:夏バテ相談が多いのは、食ムラやダラダラ食いをするタイプ。飼い主が「何か食べさせなきゃ」とおやつをあげるので、よけい食事を摂らなくなる。

(2)冷房病:梅雨から夏にかけ、食欲不振・嘔吐・下痢の相談が増える。冷房の入れ始めの時期で、犬がまだ適応できていない。

(3)短頭種は特に暑さに弱い:鼻ペチャ犬種は暑さに弱く、夏は不調が出やすい。フレンチブルドッグ、パグなどが要注意。

   ただの夏バテと本当の病気の見極め方に注意しよう。

(1)普段の食習慣を把握する:食ムラがある犬は、普段、何食ぐらい抜くことがあるのか知る。1食までしか抜かないコが2食抜いたら、体調不良を疑ってみる。愛犬の日頃の食習慣を把握していれば、必要以上に心配しなくてすむ。

(2)動きや体重の変化も判断基準:普段、お出迎えにくるのにこない、大好物を拒む時は黄信号。また、痩せていないかも重要。食べっぷりが落ちても、痩せていなければ様子見でも大丈夫。

   そして自宅でできる夏バテ対策はこうだ。

(1)食事の工夫:ドライフードに少しお湯をかけて風味を出したり、ウェットフードを足したり、手作りしたりとひと工夫を。

(2)散歩の配慮:散歩は、アスファルトを手で触って熱さを確認してから。犬が肉球をやけどしてしまうので、できるだけ土のある所を歩かせる。

(3)室温管理:エアコンの温度設定は犬がハァハァしていないかが基本。飼い主が不在時も冷房は入れたままで。