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池坊議長ゴキゲン「世の中は因果応報、神様は見てらっしゃる」 処分の貴乃花「幸せ」とも

   日本相撲協会の池坊保子・評議員会議長が、2階級降格処分が決まった貴乃花親方について「私は幸せだというふうに思います」などと感想を述べた。

   かねてから貴乃花親方への不快感を鮮明にしてきた池坊氏。審判部への配属という決定について、「八角さん(理事長)は対立しようなんて思っていませんよ」とする一方、「私だったらもっと怒ってるかな」と語る場面もあった。

  • 池坊保子氏(NPO法人萌木のウェブサイトから)
    池坊保子氏(NPO法人萌木のウェブサイトから)
  • 池坊保子氏(NPO法人萌木のウェブサイトから)

「親方として残ることがお出来になったんだから」

   池坊氏は2018年3月30日放送の「とくダネ」(フジテレビ系)でインタビュー出演。「アンチ貴乃花」とみなされバッシングを受け、マスコミの取材を「拒否」していた時期の険しい表情からは一変、上機嫌らしい柔和な表情で一連の問題について語った。

   貴乃花親方は29日の協会理事会で「委員」から「年寄」への「2階級降格」が決定したが、一部でささやかれていた解雇などの厳罰は免れた。元横綱の年寄降格は1985年の花籠親方(元横綱・輪島)以来33年ぶりの異例。それでも池坊氏は

「親方として残ることがお出来になったんだから、私は幸せだというふうに思います。そしてね、部屋もきちんと残って、これからも指導することができるんですもの」

と、同親方にとって寛大な処分と受け止めたよう。また、

「天知る、地知る、人知る。やっぱり神様というのはね、いろんなことを見てらっしゃるんだなと、まず思いました。私、いつもそう思ってるんですもん。世の中というのは因果応報。神様は見ていらっしゃる。どこの神様か分からないけれども、人はね、批判したり言ったりしてても、やっぱり神様というのはちゃんと正しい方向に導いてくださると、そう思ってるから」

と感慨。「天知る、地知る、人知る」は26日の評議員会後の会見でも使っている。

   貴乃花親方は2階級降格のほか、審判部配属も決まっている。審判として本場所中は客の目にも触れる。池坊氏はこうした処遇について、

「八角さんは対立しようなんて思っていませんよ。だから彼を審判にちゃんと入れてるじゃないですか。そこには、なんて言うのかな、配慮っていうものがあるんだと思いますよ」

と八角理事長の「配慮」を称賛。一方で、

「私だったらもっと怒ってるかなとか思うけれど」

と自身の「本音」とも取れる部分ものぞかせた。

「加害者・被害者、両方の気持ちがよく分かったんじゃないか」

   一方、一連の問題で貴乃花親方への不快感をあらわにすることも多かった池坊氏だが、「貴乃花親方を嫌いでも何でもないし、彼は素晴らしい横綱だったでしょ? だから、みんなの気持ちを汲んで行動してほしいというのはずっと言い続けてきました」とトーンダウン。「貴乃花親方を嫌いなのではないか」という印象があるのではと聞かれると「それはマスコミがお作りになるんじゃない。私たちの周りでそんなこと言う人はいません」と食い気味に切り出し、

「みんな(親方衆)の深い配慮は受け入れて、きちんと謙虚に、私は貴乃花親方に受け入れてほしいなって思います。だってみんな、すごく不満や不平は本当にあったと思うのよ。でも彼らはそれを抑えてね、もう一度仲間としてやっていこうと思ったんですもん」

と親方に要望した。

   貴乃花部屋では、17年11月に貴ノ岩が元日馬富士から暴行を受けたが、18年3月には貴公俊が付け人を暴行。弟子2人が暴行問題の当事者となった貴乃花親方に対しては、「私やっぱり今回のことで、加害者の気持ち、被害者の気持ち、両方の気持ちがよく分かったんじゃないかなっていうふうに思います」と前向きだ。今後に向けては「貴乃花親方がどれだけ真摯に真面目に誠実にコツコツと、自分が与えられた職務を果たすかどうかだと思います」と期待した。

   寛大さを見せた池坊氏だが、インターネット上では「一度でも被害者側にたったコメントしたか?何が被害者側の気持ちも加害者側の気持ち云々だ」「池坊議長、なんか嬉しそうにしか見えないんですけど」といった声ももれている。