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清宮は「将来の4番だね」 ノムさんベタボメも中畑「今のままじゃHRない」

   プロ野球・日本ハムの清宮幸太郎内野手(18)の実力はホンモノなのか。デビュー直後に高卒新人で史上初となる5試合連続安打を記録したことを受け、専門家の間でさまざまな見方が出ている。

   「将来の4番だね、間違いなく」。彼の素質にそんな期待を寄せるのは、野球評論家の野村克也氏だ。

  • 清宮幸太郎内野手(写真は早稲田実業高時代。2017年7月撮影)
    清宮幸太郎内野手(写真は早稲田実業高時代。2017年7月撮影)
  • 清宮幸太郎内野手(写真は早稲田実業高時代。2017年7月撮影)

野村「見逃し方が良いね」

   清宮選手は2018年5月6日、対ロッテ戦(札幌ドーム)に5番・DHで先発出場。1回の第1打席でフルカウントからファウルで粘り、8球目の変化球をフルスイングすると、打球は三塁手の前に転がり、内野安打を記録。高卒新人として初となる、1軍初出場から5試合連続安打を達成した。

「おれが一番見るのは変化球への対応力。キャッチャーの時、(これが)きちっとできるヤツは大丈夫だと見ていた」

   6日放送の「S☆1」(TBS系)でこの試合を解説した野村氏は、相手左腕・オルモス投手の制球難に対する清宮選手の姿勢に注目した。

「見逃し方が良いね。(球が)すっぽ抜けて、自分の方に来そうだと、腰が引けるかと思ったけど、逃げずに勇気出して立っているよ」

とコメント。打ち損じのようなボテボテの当たりも、「逃げ腰で打っていたら、あんな内野安打は生まれない。きちっと腰を引かずに打っているから」とし、「良いわ、この選手は。将来の4番だね、間違いなく」と賛辞を送った。

「バッターがプロで成功するかしないか(を左右するの)は、当たり前のことだけど、選球眼なんですよ。おれが彼を買っているところは、見逃し方が良い。力まず崩れず見逃しているから。将来性は十分にあると思うよ」

   野村氏はまた、清宮選手がベンチで手を叩くなどし、チームメートを鼓舞する様子に注目。「ベンチでも打席にいるつもりで見ているような、こういう選手は見込みがある。(使える選手か)判断するには、一番良いヒントになる」とほめたたえた。

「下半身で捕まえなきゃだめよ、幸太郎!」

   清宮選手が第3打席で、相手右腕の益田直也投手に空振り三振を喫した場面について、野村氏は「みんなこういう攻め方するよね。追い込んだらワンバウンドか内側に逃げるような変化球」とロッテバッテリーの配球を解説。「それにどう対応してくるのか。壁を一つ一つ破っていかないと」と、変化球対応を迫られるとの見方を示した。

   番組では、野球解説者の槙原寛己氏も「野村監督は松井(秀喜)がデビューしたところも知っていますから、それと対比しても、あれくらいほめるということは、大器の片鱗を感じさせますよね」とコメント。その上で、

「これからも変化球攻めが多くなると思います。そこを何とか一発破らないと」

と話した。

   野球解説者の中畑清氏は6日放送の「追跡LIVE!SPORTSウォッチャー」(テレビ東京系)で、「清宮くん、新記録おめでとう。でも今のままじゃ、このバッティングじゃ、ホームランは生まれないね」とバッサリ。

「特に気になるのが、下半身の使い方。両ひざが伸びあがってしまう。重心が浮いてしまって、この形じゃ、上体の力がボールに伝わんない。一番弱いところでスイングしているんだよね。打たされている感じ。下半身で捕まえなきゃだめよ、幸太郎!」

と奮起を促した。