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「日大アメフト部」「レアルのブランド落ちた」 S・ラモス、ファール物議でウィキペディア炎上

   レアル・マドリード(スペイン)の同国代表DFセルヒオ・ラモス選手のウェブ百科事典「ウィキペディア」日本語版のページが、悪意ある編集による「荒らし」に一時遭っていた。

   レアルは、日本時間2018年5月27日未明に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)決勝でリバプール(イングランド)に勝利し、前人未到の3連覇を達成。だが、ラモス選手のプレーが物議を呼んでいた。

  • セルヒオ・ラモス選手のツイッターより。モハメド・サラー選手へのファールをめぐり、リプライは3万9000件届いている(5月28日夕現在)
    セルヒオ・ラモス選手のツイッターより。モハメド・サラー選手へのファールをめぐり、リプライは3万9000件届いている(5月28日夕現在)
  • セルヒオ・ラモス選手のツイッターより。モハメド・サラー選手へのファールをめぐり、リプライは3万9000件届いている(5月28日夕現在)

「サラーの回復を祈っている」とコメントも

   0-0の前半30分、ゲームを優位に進めていたリバプールにアクシデントが起きた。エースでエジプト代表FWモハメド・サラー選手がスローインのボールを受けた際、ラモス選手が後ろから激しくチャージ。サラー選手の肘を締めた状態で2人とも倒れ込んだ。受け身が取れなかったサラー選手は負傷交代を余儀なくされた。

   欧州最強クラブを決める大舞台でエースを欠いたリバプール。後半6分に先制を許し、同10分にセネガル代表FWサディオ・マネ選手のゴールで一時追いついたが、その後は決定力を欠いた。結局1-3で敗れ、13年ぶりのUCL制覇は叶わなかった。

   ファールを犯したラモス選手は試合後の27日、ツイッターで「サッカーは良い面も悪い面も見せることがある。僕たちは仲間だ。サラーの回復を祈っている。未来は君を待っている」と懺悔のコメントを発信したが、最も重要な試合でエースが「潰された」ことは、世界中のサッカーファンの間で賛否が渦巻いた。リプライには「わざとやったわけじゃないことは分かっているよ」とラモスを気遣う声もあったが、多くは

「誰も君を信じていない。このツイートは削除した方がいい」
「最悪の中の最悪な行為だ」
「やった後で謝るのは簡単だよ。プロの振る舞いじゃない」

などといった批判の声が寄せられた(いずれも編集部訳)。1400万以上のフォロワーをもつ同選手はリプライ数も桁違いに多く、28日夕時点で3万9000件超。そのプレーは大きな物議を醸している。

   UCLは毎年日本でも注目され、今回のラモス選手のプレーでも議論が起きた。だがその中で、「さすがにやりすぎ」と糾弾される出来事があった。それが、ウェブ百科事典「ウィキペディア」日本語版における悪質な改変だ。

約1時間で100回更新

   ラモス選手のページはここ2年ほど、月3~5回程度で更新されていたが、決勝でサラー選手へのラフプレーがあった26日4時20分ごろからの約1時間で、なんと100回更新。悪意ある編集と、その削除が繰り返される事態となった。

   冒頭紹介で「サラーを倒す」「サラー破壊学者」などの内容が書かれたのに加え、どういうわけか、アメリカンフットボールの試合で日本大学の選手が関西学院大学の選手に危険なタックルをして負傷させた問題と絡めているのか、プロフィールに

「日大アメフト部主将」
「内田・セルヒオ・ラモス・ガルシア」
「17/18チャンピオンリーグ決勝ではモハメド・サラーに日大アメフト部宛(さなが)らの悪質タックルを食らわせた」
「監督にサラーを潰せと命令されたので潰した。『怪我をさせろという意味で言ってたと思う。』と試合後述べた。その後、レアルのブランドは落ちた模様」
「ジダン(編注:レアルの監督)『相手のエースを潰してこい。』 コーチ『ワールドカップに出られなければこっちの得だ。できなかったじゃ済まされないぞ。』」

など、ふざけているとしか思えない記述が大量に載せられていた。履歴で確認できるIPアドレスは1つ2つではなく、かなり多岐にわたっていた。

   ウィキペディアの管理者は5時20分ごろ「荒らし」に遭っていると認定し、ページ編集権を制限。不適切な書き込みが相次ぐ前の状態に差し戻したうえ、今回更新されたUCLタイトルなどが加えられ、正常化している。

   無関係な改変がされたページを目にしたツイッターユーザーの間では、

「さすがにやりすぎ」
「ラモスのwiki変に書き換えるなんて最悪です」
「ラモスのプレーは意見分かれる感じだけど、それみてwiki荒らしたりいちいち誹謗中傷するキッズは哀れ」

と、荒らしを批判する声があがっていた。