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ハリルの功績、なかったコトにするな! 日本代表の選手らが謝意、続々

   ロシア・ワールドカップ(W杯)の戦いを終えたサッカー日本代表DF槙野智章選手(31)がインスタグラムに感謝の言葉をつづった。そこで唯一個人名をあげたのは、3か月前に電撃解任されたバヒド・ハリルホジッチ前監督だった。

   槙野選手に限らず、長友佑都選手(31)や酒井宏樹選手(28)も、W杯を終えてハリルホジッチ氏に一言触れる場面があった。

  • ロシアW杯日本代表の(左から)長友佑都、槙野智章、酒井宏樹
    ロシアW杯日本代表の(左から)長友佑都、槙野智章、酒井宏樹
  • ロシアW杯日本代表の(左から)長友佑都、槙野智章、酒井宏樹
  • 解任後の会見で、選手やスタッフなどから届いたメッセージを読むバヒド・ハリルホジッチ前監督(2018年4月27日撮影)

「あなたからのご指導があったからです」

   日本はW杯決勝トーナメント1回戦でベルギーに2-3の逆転負け。史上初のベスト8とはならなかったが、優勝候補相手に大善戦し、大会を去った。

   センターバックとしてグループリーグ第3戦・ポーランド戦にフル出場した槙野選手が2018年7月3日にインスタグラムを更新。「この4年間常にサッカーの事だけを考え、このW杯で結果を残す事だけを考え、突っ走ってきた」と振り返り、「自分がどれだけの事が出来たか。このW杯という大舞台で何を得たのか。それは1番自分が理解している。大きな財産になる。これからの人生に活かしていきたいですね」と今後の活躍を誓った。

   また、「サッカーと出会い、ボール1つで色々な感情を抱き沢山の方の希望や勇気となり、少しは夢を与える事が出来たのではないかと思っています。僕の大きな夢、週末にはサッカー観戦に行くのが当たり前。テレビではサッカーの試合を放送し、街ですれ違う方には昨日ナイスゲーム!と言ってもらえるような、日本にもサッカー文化を起こしたいと思ってるんだな」と夢を語っている。

   W杯を終えた今、「このチームが大好きでした」とすると、

「前監督のハリルホジッチさんにも胸を張ってありがとうと感謝の気持ちでいっぱいです」

と、かつての指揮官に思いを馳せた。その上で「皆さん熱い応援ありがとうございました!」と感謝をつづっている。

   4月9日に電撃解任が発表されたハリルホジッチ氏について、槙野選手は翌10日のインスタグラムでも「今の僕がいるのは紛れもなく、日本代表として、ハリルJAPANとして、あなたからのご指導があったからです」とメッセージを贈っていた。ハリルホジッチ氏自身、4月27日に1人で開いた会見で、槙野の言葉を紹介した。

   あれから3か月。W杯を終え、3年間代表チームを率いてきた前監督に触れた選手は他にもいた。

「こんな未熟な自分にこの大事なポジションを与え続けてくれた」

   7月3日のサッカーダイジェスト、サッカーキングの報道によると、全4戦フル出場の左サイドバック長友選手は「ハリルさんには感謝しています」とし、「『デュエル』や『走る』部分はハリルさんがずっと言ってきたこと。W杯は走って、戦って、デュエルに勝たないといけない。そういうベースをハリルさんが作ってくれて、西野さんの経験やボールをつなぐ戦術がうまくマッチしたと思います」と、チームにもたらした功績について述べた。

   不動の右サイドバックとして4戦フル出場の酒井選手は3日、ツイッターで「偉大な先輩に少しでも近づけるよう4年間頑張ってきました」と振り返り、

「こんな未熟な自分にこの大事なポジションを与え続けてくれた2人の監督、代表チームには本当に感謝しています。ありがとうございました!」

と、西野監督とハリルホジッチ氏を念頭に置いたであろう言葉を投稿した。屈強な肉体で、今大会もハリルホジッチ氏が重要視してきた「デュエル(1対1の局面)」の際立った強さを発揮している。

   W杯2か月前の就任と不安視されながら、下馬評を覆してベスト16に進出した西野監督も、ベルギー戦後の会見で「ハリルホジッチ監督が積み上げてきたスタイル、チームにもたらしたものは大きい。私自身も継承するところはしないといけない。その中で、アクセントになるものはチーム、選手に与えてきた。ハリルホジッチ監督が言ってきたコンタクトの強さ、縦への強さは間違いなく必要なもの」と敬意を表していた。