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赤レンガ倉庫で酒盛り、大騒ぎ! アイドルファン乱行に運営「立入禁止」余儀なく

   横浜・みなとみらいで開催されたイベント「アイドル横丁夏祭り」の運営が、会場近くにある「赤レンガ倉庫」館内への立入禁止を参加者に告知したことが、インターネット上で議論を呼んでいる。

   「看過できない迷惑行為があったんだろ」と理解を示す声が出る一方で、「オタク差別では」と憤るユーザーも一部で出ているのだ。いったい、現場で何があったのか。J-CASTニュースが、運営側に聞くと...。

  • 赤レンガ倉庫前の「立入禁止」貼り紙。写真はかもめ(@kamo_tes)さん
    赤レンガ倉庫前の「立入禁止」貼り紙。写真はかもめ(@kamo_tes)さん
  • 赤レンガ倉庫前の「立入禁止」貼り紙。写真はかもめ(@kamo_tes)さん

「一般の方のご迷惑になるため」

   「アイドル横丁夏祭り」は、横浜赤レンガパークで2018年7月7~8日に開催されたアイドル専門の野外フェス。「AKB48 チーム8」や「でんぱ組.inc」をはじめ、2日間で計150組以上が出演した大型イベントだ。

   今回の騒動の発端は、ツイッターユーザーの男性(26)が8日に公開した1枚の写真だ。イベント会場とほぼ隣接した商業施設「赤レンガ倉庫」の入り口に、

「<アイドル横丁夏祭り2018のお客様へ>
一般の方のご迷惑になるため、
館内、立入禁止」

と書かれた貼り紙があったというのだ。写真を掲載した投稿には、「オタク人権なし」とのコメントも添えられていた。

   写真をアップした男性は10日のJ-CASTニュースの取材に対し、貼り紙を発見したのは1号館の道路側入り口だと説明。自身も「アイドル横丁」に参加していたというが、立入禁止を呼び掛けた運営側の判断については、

「これは妥当な対応だなと思います。そもそもこの時期に来る一般の方が可哀想だなと思うくらいなので...」

とした。実際、物販やドリンクの販売コーナーは有料エリア外に設置されていたため、当日の赤レンガ倉庫付近は多くのアイドルファンと一般客が入り混じる状況だった。

   ただ、貼り紙の内容については「『立入禁止』という言葉はちょっとキツイかなとは思いました」とも。「ご遠慮ください」であれば参加者の受ける印象も違ったのでは、と振り返っていた。

「立入禁止」告知の経緯は...

   この貼り紙はネット上で話題となり、ツイッターやネット掲示板には「どれだけ迷惑かけていたんだ」「毅然とした対応を支持します」などと、運営側の対応に理解を示す反応が出ることに。

   ただ一方で、「立入禁止」という強い語調に疑問を抱いたユーザーもいたようで、

「何か物買おうってのも駄目なのか? これは差別だろ」
「オタクへの偏見は本当に辞めてほしい」

と否定的な反応も寄せられ、議論を呼ぶことになった。

   こうした貼り紙を掲出した事情について、J-CASTニュースが10日午後、「アイドル横丁夏祭り」主催側の担当者に取材すると、第一声で「あまりにも、一部の参加者のマナーが酷すぎたんです」と明かす。

「赤レンガ倉庫の館内で、勝手に座り込んで酒盛りをする集団がいたのです。スタッフも巡回し、発見の度に個々に注意をしていたのですが、一部の参加者による迷惑行為は全く収まりませんでした。
イベント当日は快晴で気温も高く、日除けのため館内で休むくらいであれば、こちらとしても強く注意するつもりはありませんでした。しかし、酒盛り集団のほかにも、大声で騒ぐ参加者もいました。実際、一般客だけでなく館内のテナントからも、運営側に苦情が出ていたのです」

「ここまで酷い事態は初めて」

   この担当者によれば、貼り紙はイベント最終日の8日午後から掲出開始。赤レンガパークでの開催は今年で3年目になるが、「過去2年のイベントでも、館内での座り込み行為などはあったのですが、流石にここまで酷い事態は初めてです」とした。

   その上で担当者は、「マナーをきちんと守って頂いた参加者の皆さんには、貼り紙で不快な思いをさせてしまったかもしれません」。だが続けて、

「こうした事態が続けば、今後赤レンガ側が会場を貸してくれなくなる可能性もありますし、運営側としてはあのようにせざるを得ませんでした。どうか、皆さんにご理解を頂ければと思います」

とも訴えていた。