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けもフレ「無断転載」で運営謝罪 オーディション台本が酷似...「確認不足」認める

   アニメ「けものフレンズ」2期の声優オーディションで使われた台本に「盗用疑惑」が浮上していた問題で、オーディションの運営会社が2018年9月3日夜、応募ページ上で謝罪文を発表した。

   謝罪文で運営側は、無断転載の事実を認めたうえで、「弊社の不注意で著作権者様への確認不足によりこのような事態に至ってしまいました」と説明している。

  • 画像は「けものフレンズプロジェクト」公式YouTube動画より
    画像は「けものフレンズプロジェクト」公式YouTube動画より
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ブログ運営者が告発

   アニメ2期にあたる「けものフレンズ2」の制作は、KADOKAWAなどでつくる「けものフレンズプロジェクト」が2日に行ったイベントで発表。あわせて、新声優ユニットのオーディションサイトも開設された。

   このサイトでは、オーディションの課題台本も掲載していた。これは、志望者が応募時に演じる必要があったものだ。

   だが、この台本に「盗用疑惑」が浮上した。「目指そう!声優」というブログの運営者が2日のツイッターで、自らが考えブログで公開していた原稿が、今回のオーディション課題の中で無断使用されていると指摘したのだ。

   実際、オーディション台本に掲載された3つのセリフを見ると、このブログが過去に掲載していたものと酷似しており、一部を改変したような形になっていた。

   なお、このブログでは、台本はフリー素材ではあるが著作権は放棄しておらず、私的な目的以外での利用時には出典を明記するよう告知。そのため、ツイッターやネット掲示板には、

「作り手の人間に倫理観がなかったら、そのモノの信頼はなくなるよ...」
「著作物を扱うプロがこれやってしまっては」

など、オーディション運営側の姿勢を批判する声が相次ぐ騒ぎとなっていた。

   こうした指摘を受けてか、応募ページに掲載されていた課題台本は3日朝までにダウンロード不可となり、「オーディション原稿の内容が不適切なものであったため、現在確認をしております」との文章が掲載されていた。

「再発防止に全力で取り組んでまいります」

   その後、オーディション運営側は3日深夜までに、改めて謝罪文を発表。まず、指摘を受けて調査を行ったとして、「ご指摘の事実を確認し、当該台詞につきましては、特設サイト上から直ちに削除致しました」と伝えた。その上で、

「弊社では日頃より注意を払っておりましたが、弊社の不注意で著作権者様への確認不足によりこのような事態に至ってしまいましたことを深く反省するとともに、心よりお詫び申し上げます」

と謝罪。「今後はこのようなことのないよう、更に著作権等の法令遵守の徹底をはかり、再発防止に全力で取り組んでまいります」とした。

   一方、台本の盗用を訴えたブログ運営者は、4日朝のツイッターで「オーディションを受けようと思っていた方には、準備期間が減ってしまい、ご迷惑をおかけしました。申し訳ありません」とお詫びしたうえで、

「もし今後オーディションご担当者様から何かコンタクトがありましたら、この場で皆様にご報告させていただきます」

とも伝えていた。