J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

「ミサイル発射」高速道の電光掲示板に 誤表示だけど...実際に撃たれた時はどうすれば?

   高速道路の電光掲示板に「ミサイル発射情報あり」と誤った情報が表示された。もっとも担当者がすぐに間違いに気付き、誤表示は約1分にとどまり混乱はなかった。

   今回は誤表示だったが、もし高速道路で走行中に「ミサイル発射情報あり」の掲示板表示を目にして、それが「本物」だった場合、ドライバーはどう対処すればいいのだろうか。速やかに道路わきに車を止めてハザードランプをつける?スピードアップして、とにかくその場から遠ざかる?――今回の誤表示があった中日本高速道路(NEXCO中日本)に聞いた。

  • こんな表示は時折見かけますが…(写真はイメージ)
    こんな表示は時折見かけますが…(写真はイメージ)
  • こんな表示は時折見かけますが…(写真はイメージ)

「工事」のつもりがうっかり...

   2018年10月18日14時45分ごろ、愛知・岐阜両県の高速道路(東名阪自動車道と名神高速道路、東海環状自動車道)の計6か所の電光掲示板で、「ミサイル発射情報あり」と誤った情報が表示された。同日夜にNEXCO中日本が発表した。担当者がほどなく気付き、表示されていたのは約1分だった。誤表示による緊急停車や事故の報告、問い合わせなどはなかった。

   NEXCO中日本の広報室にJ-CASTニュースが19日に確認すると、工事による通行止めを予告しようと担当者が作業中、事前に用意している何パターンかの文書フォーマットのうち、「ミサイル発射情報あり」を誤って選択して表示させてしまった、とのことだった。本来は、政府のJアラート(全国瞬時警報システム)などによる情報が確認できた際に使用することを想定している。今回のミスを受け、「入力作業手順の再徹底を図り、再発防止に努めてまいります」とのコメントも発表した。

   この誤表示がニュースとして流れると、ツイッターには、こんな素朴な疑問も寄せられた。

「こんな事を高速で運転中のドライバーに伝える必要があるのか?」
「『ミサイル発射』と出ても(そのまま)普通に走らせちゃいますね」

と、表示がもし誤りでなく「本物」だったとして、ドライバーはどう対処すればいいのか、といった疑問だ。

「ミサイル落下情報 『ここで出よ』」もあり得る

   実際、本物の「ミサイル発射情報あり」表示を見た場合、ドライバーはどうすればいいのか。NEXCO中日本広報室によると、「発射情報あり」は、ミサイルが発射されたという第1段階での情報であり、落下予測地点などは不明。このため、「ラジオなどによる情報収集を」といった注意喚起の意味合いをもつ表示だ、ということになる。

   それでは、もし落下予測地点が該当の高速道路付近だと絞り込まれた場合はどうなるのか。そういう情報が入り次第、「ミサイル落下情報 『ここで出よ』」と、最寄りのインターチェンジから一般道へ降りるよう促す表示が行われるそうだ。

   でも、「最寄りのインターチェンジ」がまだ遠かったら?この質問には、「内閣官房 国民保護ポータルサイト」の中にある「弾道ミサイル落下時の行動に関するQ&A」が参考になりそうだ。

「高速道路を通行している時など、車から出ると危険な場合には、車を安全な場所に止め、車内で姿勢を低くして、行政からの指示があるまで待機してください」

とある。

   今回の誤表示をうけたツイッターの中には、

「(ミサイル発射の表示を)突然見たら恐いだろーなぁ」

といった声もあった。心の準備は必要なようだ。