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相撲協会の「暴力禁止規定」は現役力士のみ? 「親方衆が暴行したら...」と疑問の声も

   日本相撲協会は2018年12月19日、東京・両国国技館で理事会を行い、力士の暴力に関する「暴力禁止規定」を決めた。付け人などに暴力をふるった力士の処分基準を明確にしたもので、番付に応じて処分が重くなり、番付最高位の横綱が暴力をふるった場合は解雇を含む引退勧告以上の厳罰が下される。

   日本相撲協会の発表によると、大関以下の関取が暴力をふるった場合は「出場停止などの懲戒処分」、幕下以下力士では「事案の内容、程度、番付などにより出場停止のほか、けん責または注意処分」が基準となる。横綱は大関以下の力士よりも社会的責任が大きいとし、厳罰の対象となるという。

   今月4日に元幕内の貴ノ岩(28)が当時の付け人を殴打し、この責任を取る形で自ら現役引退の道を選んだ。角界では昨年から暴力問題が相次ぎ、その対応を求められていた日本相撲協会は今年10月に「暴力決別宣言」を出したばかりだった。宣言を出した矢先の貴ノ岩の暴行事件を受け、再び日本相撲協会が対応に追われた形となった。

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「暴力禁止規定」の内容にファンからは疑問の声が...

   ネットでは日本相撲協会の迅速な対応を評価する声がある一方で、番付による処分の「格差」に疑問の声が上がっている。

「横綱の責任を考えれば、処分が重くなるのは理解できるが、番付で処分が変動するのはおかしいと思う」
「何で処分が番付で変わるのか?世間から掛け離れてるな」
「わざわざ番付によって差をつける必要は無いでしょう」

   今回の「暴力禁止規定」は全協会員を対象にしたもの。スポーツ紙などの報道によれば、親方衆が暴力をふるった場合は「現役力士の処分よりも厳しくなる」との見込みだが、ネット上では親方衆の処分について明文化されなかったことに疑問の声が上がっており、十分に理解を得られていないようだ。

「これは評価していいと思いますが 親方の暴力行為やパワハラ行為については どうなるでしょうか?」
「力士だけじゃなく親方衆もやるべきだろ?」
「親方からの暴力はどうなんですかね?」

   日本相撲協会は、昨年から続く暴力問題の解決へ向けて相次いで策を打ち出すものの、いまだ解決すべき問題は山積しており、厳しい状況が続いている。

   (21日追記)指摘を受け本文の一部を修正しました