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森保監督はGKとボランチに誰選ぶ? 「サブ組」躍動で激化するスタメン争い

   ある意味悩ましくなる試合内容となった。森保一監督は決勝トーナメント(T)のスタメンをどう編成するのか――。

   2018年1月17日行われたサッカーのアジアカップ・グループリーグ(GL)第3戦・ウズベキスタン戦は、前の試合から先発を10人変更。主力選手を休ませながら控え選手の試合勘を養う目的があったのだろうが、その「サブ組」が躍動した。「主力組」からスタメンの座を奪ってもおかしくないとして、インターネット上で盛んに取り沙汰されているのはGKとボランチだ。

  • 第2戦オマーン戦でボランチコンビを組んだ遠藤航(左)と柴崎岳
    第2戦オマーン戦でボランチコンビを組んだ遠藤航(左)と柴崎岳
  • 第2戦オマーン戦でボランチコンビを組んだ遠藤航(左)と柴崎岳

「キーパーはシュミットでいいんでない?」

   既に決勝T進出を決めていた日本代表は、ウズベキスタン戦で先発を大幅変更。前半はやや精彩を欠き、同40分に失点するも、直後の同43分、DF室屋成(24)のクロスにヘディングで合わせたFW武藤嘉紀(26)のゴールで追いついた。後半14分にはボランチに入ったDF塩谷司(30)が豪快ミドルシュートを突き刺し、逆転勝利でグループ1位突破を決めた。

   GL第1・2戦に出場した主力組のポジションを、ウズベキスタン戦に出たサブ組の何人かが奪う可能性も出てきた。GKはシュミット・ダニエル(26)が先制点を許すも、その後は安定した。疲労が出る終盤の後半41分には、相手の強烈ミドルシュートを横っ飛びで止める好セーブでチームを救っている。日本代表では規格外の197センチの長身も併せ持つ。

   ただ、主力組のGK権田修一(29)が不調というわけではない。今大会出場した2試合で許した2失点は、1つは相手の技ありミドルシュート、もう1つはPKだった。出場した2試合では好セーブも見せている。ツイッター上では、

「キーパーはシュミットでいいんでない?権田も若くないしもっと代表で経験積ませてあげてほしい」
「シュミット・ダニエルの評価が上がってるようだが、本当に?ポジショニングがまだ全然駄目だし、失点の場面もあの状況でニアサイド抜かれるのは普通に非難されて然るべしと思うが...みんなそんなに権田が嫌いかね」

などの声があがっており、シュミットと権田のどちらが起用されるかに注目が集まる。

   もう1つ悩ましいのは2人のボランチだ。ここまで主力組はMF柴崎岳(26)、MF遠藤航(25)、サブ組は塩谷、MF青山敏弘(32)と大別できるが、柴崎がチャンスを演出できないなど今大会振るわない。

UAEでプレーする塩谷の経験値

   一方ウズベキスタン戦では、複数ポジションをこなせる塩谷がボランチ起用されると、決勝点となる世界クラスのミドルシュートで度肝を抜いた。守備面でも、カウンターを受けそうになる場面は最終ラインの前で相手の攻撃の芽を摘み取るなど、献身的な働きを見せている。

   塩谷は今大会開催国のUAE・アルアインでプレーしていることも大きい。決勝T1回戦の相手はUAEと同じ中東国のサウジアラビア。日本が勝ち上がり、隣の山も順当にいけば、続く準々決勝も中東のヨルダンと当たる。塩谷の経験値が今後決勝Tで生かされてくる場面も起こり得る。

   青山はウズベキスタン戦でチームに落ち着きをもたらし、攻撃の組み立てに寄与したが、守備面ではプレスが遅れることもあった。今大会、日本はカウンターで招くシーンが何度か見られる。その際ボランチの位置で食い止められるかどうかは守備の安定感をもたらす要因になり得る。この点では予測能力の高い遠藤に一日の長がありそうだ。

   ツイッターでも次戦のボランチの組み合わせについて、

「ボランチは誰が適任なんだろうか。アジアの戦いならファイトできる塩谷、遠藤の方がよさげ」
「塩谷をスタメンで使いたいけど、相方が青山以外だと未知数なのは不安。無難にサウジ戦は柴崎、遠藤かな」

などと予想するユーザーが多い。

   GL3連勝とはいえ、3戦とも1点差での薄氷の勝利。うち2戦は先制点を取られた。そもそもチーム始動からまだ半年ほどしか経っておらず、盤石のスタメンというのは定まっていない。森保監督はウズベキスタン戦後のインタビューで「総力戦」と語っている。決勝Tはどんな布陣で挑むのか、サウジアラビア戦は21日に行われる。