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国民民主と小沢・自由の「合流へ」は誤報? 問われた玉木代表が答えたコト

   国民民主党の玉木雄一郎代表と自由党の小沢一郎代表が2019年1月22日、都内のホテルで会談し、連携を強化することで一致した。23日付の朝刊各紙は両党が「合流へ」と報じ、その後の記者会見で玉木氏は「様々な選択肢」を検討していると繰り返し、報道内容を否定しなかった。

   ただ、日本維新の会と国民民主の政策面で共通点を指摘する向きもあり、18年12月に収録された動画番組では、「この際、国民と維新、一緒になったらいいよ!」とあおられて、玉木氏は「面白いことを言いますね~」と、まんざらでもない様子だった。今回の動きは野党再編につながるのか。

  • 記者会見する国民民主党の玉木雄一郎代表。自由党の小沢一郎代表と「連携を強化していこうということで一致した」などと説明した
    記者会見する国民民主党の玉木雄一郎代表。自由党の小沢一郎代表と「連携を強化していこうということで一致した」などと説明した
  • 記者会見する国民民主党の玉木雄一郎代表。自由党の小沢一郎代表と「連携を強化していこうということで一致した」などと説明した
  • ユーチューブの「たまきチャンネル」では「この際、国民と維新、一緒になったらいいよ!」
と煽られる場面も…

「様々な選択肢を」などと繰り返す

   玉木氏は1月23日の記者会見の冒頭発言で、小沢氏との会談について

「連携を強化していこうということで一致した。連携強化のあり方については、この後ある総務会など、党内での議論を深めていきたい」

と説明。「合流へ」という新聞の見出しは誤報なのか、という指摘には直接の反応はせずに

「様々な選択肢を、連携強化のあり方として党内での議論を深めていきたい」

などと繰り返した。国民と自由とでは、原発ゼロや消費増税などで政策に隔たりがある。いわゆる「野合」批判については、

「政策理念が一致することは大事だと思うので、仮に一緒になるようなことがあるにしても、きちんと何を目指すかということを一致させることは大事だと思っている」
「これまで結党以来積み重ねてきた私たちの考え方や、国会での対応、理念といったものは少しずつ国民の理解を得てきているという自信もあるので、自分たちがこれまでやってきたことを、しっかりと改めて確認して、自信をもって進んでいきたい」

などと発言。政策面で国民側から歩み寄ることには否定的で、両党の「政策理念が一致」するかは未知数だ。

「言ってないよ、そんなの!勝手につけるな!」

   小沢氏との関係をめぐっては、玉木氏は1月22日付でユーチューブのチャンネル「たまきチャンネル」に公開した動画で、意味深な発言をしていた。日本維新の会の足立康史衆院議員との対談だ。足立氏は、永田町で仲間を増やす手段は「票」(=人気)と「カネ」しかないと力説。それぞれの例として、東京都の小池百合子都知事と小沢氏を挙げた。そこに玉木氏が

「ふーん。小沢さん、お金あるの?」

と反応した。ここに足立氏が

「今日、核心に入っちゃった?」
「だって最近会うとさ、『足立さん、小沢一郎どう思う?』っていつも言うじゃない?」

などとあおると、玉木氏は苦笑いしながら、

「言ってないよ、そんなの!勝手につけるな!」

と必死に否定していた。足立氏のツイートによると、この対談が収録されたのは18年12月6日。遅くともこのころには、自由党との合流を思い描いていた可能性もある。

「この際、国民と維新、一緒になったらいいよ!」

   一方で、この対談では、足立氏は

「僕なんかは玉木さんと一緒にやりたい」

とも発言。日米と中ロがインドをめぐって覇権争いをしていることを念頭に、国民民主をインドに例えながら、場合によっては「新55年体制」として情勢が固定化しかねないことを指摘した。その上で、

「この際、国民と維新、一緒になったらいいよ!」

と煽られると、玉木氏は

「面白いことを言いますね~。初めて真面目な話を聞いたけど、なかなか足立さん、よく考えてるね~」

と、まんざらでもない様子だった。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)