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阪神・藤浪は復活できるのか 150キロ超連発も「今のままでは...」

   阪神の藤浪晋太郎投手(24)が2019年2月17日、今季初めて対外試合でのマウンドに上がった。

   沖縄・宜野座で行われた日本ハムとの練習試合で先発し、最速154キロをマークするも3回7安打2失点。キャンプ中盤で150キロ超を連発させ仕上がりの早さをアピールしたが、クイックや抜け球などの課題を露呈。「勝負の年」となる今シーズンに不安のスタートを切った。

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直球はシュート回転、変化球はすっぽ抜け...

   ここ数年の課題が浮き彫りとなったのは3回。1死三塁の場面で、3番・西川遥輝外野手(26)、4番・王柏融外野手(25)、5番・清宮幸太郎内野手(19)に3連打を浴び2点を失った。打たれたのはいずれもあまく入った直球で、ランナーを背負ったセットポジションからの投球だった。

   スタメンに8人の左打者を並べた日ハム打線に対して、この日の藤浪は初回から150キロを超える直球を披露。だが、セットポジションから投じた直球はシュート回転したものが多く、球威が落ちたものを狙い打ちされた。また、変化球が抜けた場面もみられ、2失点の結果以上に荒れた内容だった。

   藤浪には以前、右打者に対する「イップス疑惑」がかかっていた。2年ほど前から右打者と対戦した際に急に制球を乱し、四死球を乱発するケースが見られるようになり、一時、ファンの間でも「イップス疑惑」が話題となった。藤浪本人は否定しているというが、今なお、球界では疑惑がささやかれている。

これが「苦手」の右打者相手なら...

   ネットでは、この日の練習試合で日本ハムがスタメンで8人の左打者を揃えたのは、日本ハムが藤浪の四死球を恐れてのことだと指摘する声が上がるほど。皮肉なことに、この日は「苦手」の右打者ではなく、左打者に主武器の直球を狙い打ちされる結果に。練習試合を視察した関係者は、藤浪の復活を不安視する。

   「この時期にしては球速が出ている。少し仕上がりが早すぎる感はあるが、今年にかける気持ちの表れと受け止めたい。それ以上に心配なのが投球フォーム。セットポジションからのフォームが一定しておらず、ばらつきがある。リリースポイントも若干ずれているように感じるし、これでは制球力がつかない。右打者との対戦データはこれからだが、現時点では昨年とあまり変わらない。球団はローテーション入りを期待したいところだろうが、今のままでは厳しいと言わざるを得ない」

   ルーキーイヤーの2013年から3年連続で2ケタ勝利をマークするも、2015年の14勝を最後に2ケタはない。ここ2年は3勝、5勝と低迷し、プロ7年目の今シーズンに復活の期待がかかる。かつてのエース候補の試練は続く。