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「銭湯絵師見習い」女性との師弟関係解消 紹介者が語った「両者の気持ち」

   盗作騒ぎが続いている東京芸大大学院生の勝海麻衣さんについて、銭湯絵師の丸山清人さんは2019年4月10日、本人の申し出を受諾して師弟関係を解消したと公式サイトで明らかにした。

   勝海さんのツイッターでは同日夕現在、反応は示されていないが、丸山さんに紹介した関係者は、J-CASTニュースの取材に対し、「相当ショックだと思う」と話した。

  • 師弟関係の解消を公式サイトで明らかに
    師弟関係の解消を公式サイトで明らかに
  • 師弟関係の解消を公式サイトで明らかに

「非常に残念に思っております」

   イベントで描いた虎の絵がイラストレーターの作品と酷似していると指摘され、勝海さんは、写したかどうか触れずに謝罪したが、その後も、盗作疑惑をいくつも指摘される事態になっている。

   オーストラリアの写真家の作品を模写した疑いがかけられた犬の絵など、その後、勝海さんのインスタグラムなどから描いた絵が次々に削除された。

   さらに、4月9日ごろからは、勝海さんがツイッター上で行った様々なつぶやきについても、ほかの人の投稿をパクったのでは、との指摘が相次いでいる。

   例えば、店員から聞かれたが日付を思い出せない、まつ毛に寝ぐせがついている、といったツイートで、いずれも元のツイートの表現を少し変えただけだと指摘された。

   そんな中で、勝海さんの師匠、丸山清人さんは、公式サイト上で「お知らせ」を出し、4月5日付で師弟関係を解消したとして、次のように説明した。

「勝海氏を一人前の銭湯背景画絵師に育てるよう指導の途中でこのようなことになりましたこと、非常に残念に思っております。勝海氏には今後も頑張って自分の道を歩んでいってもらいたいと心から願っております。したがいまして今後の勝海氏の銭湯に関わる活動等に関しましても当方とは一切関わりがございませんことをご了承下さい」

「師匠に心労を与え、過ちに耐えられなくなったのでは」

   ただ、勝海さんの盗作疑惑については触れず、なぜ勝海さんから申し出があり、なぜそれを受諾したのかも明らかにしていない。

   また、「私は勝海氏以外に弟子をとっていた事実はございませんので、今後それに関連して『丸山清人』の名称を勝手に用いた活動等を発見した際には法的措置の検討もさせていただくつもり」だとした。これは、銭湯アイドルの女性とのトラブルを受けたものだとみられているが、言及はなかった。

   丸山さんの公式サイトは4月10日夕現在、この「お知らせ」以外の内容は削除されている。

   勝海さんを丸山さんに紹介した日本銭湯文化協会理事の町田忍さんは同日、勝海さんの申し出について取材にこう話した。

「騒ぎになって丸山さんに心労を与え、過ちを犯したままで耐えられなくなったのでしょう。勝海さんとは騒動の後は話していませんが、昔からあこがれて銭湯で描いていきたいと言っていましたので、相当ショックだと思います。私も、すごく残念です。しかし、今の状況ですと、独りになってもこの世界には戻れないでしょうね」

   丸山さんが受諾したことについては、こうみる。

「高齢でもありますし、マスコミの取材に耐えられなかったのでは。仕事一筋に来られた職人の方ですので、騒動に巻き込まれてお疲れのようです。これ以上は、もう関われないということでしょう。将来、有望だと期待していましたので、がっくりきているのではと思います。何も聞いていませんでしたが、公式サイトを見て、そうかと思いました」

   勝海さん所属事務所のクルバは10日、「これ以上大きな騒ぎになりますと、好ましくない事態になると思いますので、取材などにはお答えできないです」と答えた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)