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留年か、浪人か... 「学業両立」に難儀するアイドルたち

   声優アイドルグループ「=LOVE(イコールラブ)」の諸橋沙夏さん(22)が大学の留年を理由に舞台の降板を発表したことが波紋を広げる中、AKB48では少なくとも若手メンバー2人が志望大学に合格できなかったことを明かしている。

   そのうちひとりは、AKB48の活動と浪人生活を両立させたい考えで、「今年は去年と同じ結果になるわけにはいかないので、本当に死ぬ気で頑張る」と決意を固めている。

  • 受験勉強とアイドルの両立を目指す人もいる(写真はイメージ)
    受験勉強とアイドルの両立を目指す人もいる(写真はイメージ)
  • 受験勉強とアイドルの両立を目指す人もいる(写真はイメージ)

オンライン家庭教師会社の企画でMARCH目指したが...

   受験結果を明らかにしたのは、前田彩佳さん(18)と黒須遥香さん(18)。2人とも16年に加入したAKB48の16期生で、同い年だ。

   小学生の頃3年間にわたって中国・上海で暮らし、「勉強好き」だという前田さんは、動画配信のSHOWROOMとオンラインの家庭教師会社による「SHOWROOM受験生応援プロジェクト」に参加し、18年12月5日にMARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)を目指すことを表明。指導を受ける様子を配信するなどした。だが、目標には一歩及ばず、19年3月15日の動画配信でMARCHには合格できなかったことを明らかにしていた。その後のツイッターでは、

「他の大学は受かったんですけど自分的に納得できなかったので、今年は進学するのをやめました」

と書き込んだ。動画配信の中では

「一応高校も卒業して時間的にも余裕ができるので、自分磨きの一環として勉強は続けていこうと思います」

と話しており、浪人生活を送って再チャレンジするだけの決意が固まっているかは明らかではない。

「抑えの大学」の入学手続きを済ませていたが...

   一方で、19年4月14日の動画配信で「今年は大学に行かないで、もう1年受験生として頑張ることにしました」と明言したのが黒須さんだ。黒須さんは本命の志望校には合格できなかったが、「抑えの大学」には合格し、入学手続きも済ませていた。だが、スタッフと相談するうちに心が揺れたという。

   黒須さんは18年12月頃から1~2か月間にわたってコンサートや劇場公演に出演せずに勉強に集中してきたが、その後の劇場公演では、ファンに対して大学生になることを明言していた。そのため、握手会では「入学式おめでとう、大学生楽しんでね」というファンの声も多かった。そういった中で「仮面浪人」をすることについては、

「これが1年続くと思うと『これは無理だな』と思ったのと、(次の入試の結果が出る)1年後言うよりも今言った方がいい」

などとして、現実的には難しいと考えていたようだ。

   今後の1年については、

「言ったからには、今年は去年と同じ結果になるわけにはいかないので、本当に死ぬ気で頑張る」

と覚悟を決めるが、「活動休止とかは絶対したくない」とも話した。高校を卒業した分だけ拘束時間は減るものの、受験生とアイドルの両立に苦労することになりそうだ。

SKE48の後藤楽々は半年の活動休止を経て...

   一方、同世代で現役合格を決めた人もいる。SKE48の後藤楽々(らら)さん(18)だ。後藤さんは19年4月1日、入学式のスーツ姿の写真つきで、青山学院大学文学部英米文学科に入学したことをツイッターで報告。後藤さんは惣田紗莉渚(さりな)さん(26、休学を経て16年に復学)と同じ学部の後輩にあたるといい、惣田さんから「学食一緒に食べようね」と言われたことを明かしている。

   後藤さんは18年5月初頭から「学業」を理由にSKEの活動を休んでいたが、11月の劇場公演から活動を再開していた。10月下旬頃に進路が決まったとみられる。大学がある東京とSKEの拠点がある名古屋とを往復しながらの学生生活は簡単ではなさそうだ。

   AKB48グループで大学に進学したメンバーとしては、成城大卒業後に気象予報士試験に合格した武藤十夢(むとう・とむ)さん(24)、明治学院大卒業後にサンテレビ(神戸市)でアナウンサーをしている中村麻里子さん(25、17年卒業)、金城学院大卒業後にフリーアナウンサーとして活躍する柴田阿弥さん(26、16年卒業)らが知られている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)