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ヤクルト泥沼13連敗 「高橋を代える選択肢があっても良かった」

   ヤクルトの白星が遠い。ヤクルトは2019年5月29日、神宮で広島と対戦し、3-5で敗れた。先発・高橋奎二投手(22)が初回、広島の4番・鈴木誠也外野手(24)にバックスクリーンに運ばれ先制の2ランを許した。その裏の攻撃で味方打線が3点を返したが、5回2死から連打を浴びて3失点。高橋は7安打5失点で5回途中降板し、打線は2回以降、得点することが出来なかった。チームはこれで泥沼の13連敗となり、最下位DeNAとはゲーム差なしの5位。借金は「8」に膨らんだ。

   広島に先制を許すも、ヤクルトの出だしは決して悪くはなかった。初回、先頭の宮本丈内野手(24)、2番・青木宣親外野手(37)が連続安打。1、2番コンビが広島のエース大瀬良大地投手(27)を攻め立てた。そして1死2、3塁の場面でプロ2度目の4番に座った若き主砲・村上宗隆内野手(19)が、右中間スタンドに逆転の3ランを叩き込み、流れを一気に引き寄せた。

  • ヤクルトの本拠地・神宮球場
    ヤクルトの本拠地・神宮球場
  • ヤクルトの本拠地・神宮球場

30分間の試合中断が投球に影響も

   低迷中のチームとはこういうものだろうか。この日はツキにも見放された感がある。1点リードの5回、菊池涼介内野手(29)の打球がマウンドの高橋を直撃。高橋はベンチに下がって治療を受けたが、雨が激しくなり試合は一時中断し、約30分後に試合再開となった。ここでリズムを崩したのか、高橋は4番・鈴木、5番・西川龍馬内野手(24)に連続安打を許して3点を失い、試合が決した。

   結果的に勝負所となった魔の5回。プロ野球関係者は「雨で中断した時点で高橋を代える選択肢があっても良かったと思います。この回は先頭の大瀬良にヒットを打たれて、次のバッターである野間にはフォアボールを与え、流れがよくなかった。打球が体に当たり、その後に30分も試合が中断しました。若い高橋は対応できなかったのでは。結果論になってしまいますが、こういう時だからこそ思い切ってピッチャーを代えても良かったかもしれません」と指摘する。

聞こえてきそうな救援投手陣の悲鳴

   守備に不安を抱える主砲・ウラディミール・バレンティン外野手(34)をスタメンから外し、村上を4番に起用するなど連敗脱出に向けてあらゆる可能性を探る指揮官。村上はこの期待に応えた形だが、先発の不調は相変わらず。連敗中の13試合で先発投手が「責任イニング」の6回を投げ切ったのは4試合だけで、救援投手への負担は増すばかり。この日も5人の投手を起用しており、救援投手陣の悲鳴が聞こえてきそうだ。

   96敗を喫した2017年の14連敗まであと1敗、1970年に記録した球団ワーストの16連敗まであと3敗となった。これで5カード連続の負け越しが決定し、最下位のDeNAとはゲーム差なし。ヤクルトの苦しい戦いはなおも続く。