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浜口の21球降板で「懲罰だとしたら訳がわからない」 ラミレス采配にファン疑問

   DeNAのアレックス・ラミレス監督(44)采配が波紋を広げている。DeNAは2019年6月2日、横浜スタジアムでヤクルト対戦して2-5で敗れた。先発の浜口遥大投手(24)が初回、打者7人に対して3安打を許し3失点。失策が絡んでの3失点で、自責点は「0」だったが、ラミレス監督は続投を許さず、2回から2番手・国吉佑樹投手(27)がマウンドへ。国吉は悪い流れを断ち切ることが出来ずに追加点を許し、チームの連勝は「4」でストップした。

  • DeNAの本拠地・横浜スタジアム
    DeNAの本拠地・横浜スタジアム
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交代直後は降板理由に関する様々な憶測が

   2回、ラミレス監督がいきなり動いた。先発・浜口を降板させ、国吉をマウンドに送り込んだ。浜口は投手交代が告げられる直前までキャッチボールを行っていただけに、状況を呑み込めないスタジアムは不穏な空気に包まれた。3失点したとはいえ、初回わずか21球での緊急降板に、ネット上では一時、浜口の負傷を心配するファンが続出し、降板理由に関して様々な憶測が飛び交った。

   1回の浜口の投球内容を振り返ってみる。まず、先頭・塩見泰隆外野手(25)を空振り三振に仕留め、続く青木宣親外野手(37)にセンター前に運ばれた。3番・山田哲人内野手(26)にレフト前ヒットを許し、1死1、2塁の場面でウラディミール・バレンティン外野手(34)の1塁ゴロを名手ホセ・ロペス内野手(35)がファンブル。2死満塁となったところで大引啓次内野手(34)に右中間を破る走者一掃のタイムリー2塁打を浴び3点を失った。

   16連敗中の不調ヤクルトに先制を許し、初回に流れを持っていかれたのは事実だろう。ただ、浜口にとっては失策が絡んだ失点で不運な面も否めない。ラミレス監督の采配の是非はともかく、浜口の後を継いだ国吉の2回のマウンドは、肩が完全に出来上がっていない状態だったのか、制球が定まらず、球そのものに勢いがなかった。緊急登板した国吉は結局、3イニングを投げたが、2回と3回にそれぞれ1点を失い、傷口を広げる形となってしまった。

「三浦コーチとどのような会話をしたのか...」

   今シーズン、ラミレス監督の采配に関してファンが疑問視するシーンが何度か見られたが、この日の緊急交代もまた、DeNAファンから批判の的となっている。ラミレス監督は交代の理由に関して、浜口が流れを止めることが出来なかったとした。浜口は前回登板の5月26日の阪神戦では2回途中5安打5失点で降板。この日の21球降板は、前回の結果に伴う「懲罰交代」と見られるが、この采配に対してファンの反応は穏やかではない。

   ネット上では「やはり、ラミレスが動き出すと負けるね」、「懲罰だとしたら訳がわからない」、「代えた理由が酷過ぎるね」などの声が寄せられ、中には4月中旬からの10連敗を引き合いに出して嘆くファンも。2試合連続で先発の役目を果たせなかったとはいえ、早すぎる交代劇に批判が殺到した。

   在京球団の関係者はこの日のラミレス采配に「あの場面での交代はさすがに早いと言わざるを得ない。3点を失ったとはいえ、投手からしてみれば自責ゼロですから。あそこは続投でしょう。ただでさえ救援投手陣のコマが不足している中で、普通ならば中継ぎ陣のことを考えて出来るだけ中継ぎのイニングを抑えたいところ。先発に出来るだけ踏ん張ってもらい、残りのイニングを救援陣でカバーするのが定石。交代に際して三浦コーチとどのような会話をしたのか。コーチ陣から何らかの助言はあったのか。ラミレス監督の独断ならば、昨シーズン同様、選手に不信感を与えることにもなりかねない」と警鐘を鳴らす。

   5月下旬からようやく投打がかみ合いだし、チームは4連勝と上昇気流に乗り始めた矢先の試合で流れを止めてしまった。中日と同率で4位を死守しているが、最下位ヤクルトは2ゲーム差に迫ってきている。