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好投・今村はなぜ原監督から評価されないのか G党から不満の声

   巨人は2019年6月4日、楽天生命パークで楽天と対戦し、3-2で勝利した。先発・今村信貴(25)が6回5安打1失点で試合を作り、1点を追う9回にクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)がレフトスタンドに起死回生の逆転7号2ラン。交流戦初戦でパ・リーグ首位・楽天に逆転勝利で、チームは3連勝を飾った。

   中盤戦を占う上でも重要な戦いとなる交流戦。その初戦のマウンドを託された今村は、楽天の強力打線に4回まで得点を許さず、気迫の投球が続いた。5回、陽岱鋼外野手(32)のソロ本塁打で先制点をもらったその直後、楽天のジャバリ・ブラッシュ(29)に131キロのフォークをレフトスタンドに叩き込まれ同点。「責任イニング」の6回を投げ切ったが、勝敗はつかなかった。

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先発5試合中3試合でQS達成も...

   今村は先発に昇格した4月28日のDeNA戦で今シーズン初勝利をマーク。以降、6月4日の楽天戦を含めて4度、先発のマウンドに上がり、白星から見放されているものの、今季先発した5試合中、3試合でクオリティ・スタート(QS=先発投手が6回以上投げ、3自責点以内に抑える)を達成している。コマ不足にある巨人の先発陣において、十分な結果を残しているといえるだろう。

   ただ、指揮官の今村の評価はいまいちと見られる。6月4日の試合後の原辰徳監督(60)のコメントを見ると、称賛の言葉は見当たらない。指揮官の期待の裏返しなのだろうか。巨人の先発陣の中で高いQS達成率を誇る左腕に対しては、もうひとつ上のステージを求めるような発言が見て取れる。指揮官の今村に対する評価にネット上ではG党から「なぜ?」の声が寄せられている。

   今村はなぜ、高い評価を受けることが出来ないのだろうか。在京球団の関係者は次のように指摘する。

「失点のタイミングが悪い...」

「ここ数試合、今村の失点パターンは、打者が2巡、3巡目に入った回に打たれる傾向にある。しかも、先制点をもらった試合で中盤に失点してしまう。味方打線の援護を受けた直後に失点するケースが見られ、せっかくの流れを断ち切ってしまう。失点のタイミングが悪いので、首脳陣からの信頼を得られないのではないでしょうか」

   ここ3試合に限ってみれば、得点を許したのは全て5回。そのうち2度、味方打線が得点をあげた直後の回で失点している。そして、6月4日の楽天戦ではブラッシュに本塁打を許した次の打者に対して四球を与え、1死2塁の場面で堀内謙伍捕手(22)に死球。自らの失投でピンチを広げ、メンタル面での弱さを露呈する形となった。

   前出の関係者は「確かに原監督からみれば物足りなさはあるのかもしれません。ただ、菅野の離脱、高橋の2軍降格など、現状の巨人投手陣を見渡せば、左の今村は貴重な存在。試合を作ることが出来るという意味でも、中盤戦以降の投手陣を支える存在になると思います」と話す。

   6月2日の中日戦で山口俊投手(31)が白星をマーク。先発投手の勝利は、実に5月18日のC.C.メルセデス投手(25)以来だった。この事実だけでも巨人の先発陣の不調は明らか。首脳陣の評価はいまいちでも、今の巨人に今村は欠かせない先発要員となっている。