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「ついに教師が教え子を誘拐するまでに...」 群馬の女子中学生監禁、ショック広がる

   群馬県内の私立中学校に通う2年生女子生徒が、担任教師の男(27)に自宅から連れ出され、監禁されるという事件が起きたと報じられ、ショックを受けたとの声がネット上で広がっている。

   逮捕された容疑者の男は、包丁を持っていたとされており、一体どんなトラブルがあったのだろうか。

  • 担任の男はなぜ女子生徒を監禁したのか(写真はイメージ)
    担任の男はなぜ女子生徒を監禁したのか(写真はイメージ)
  • 担任の男はなぜ女子生徒を監禁したのか(写真はイメージ)

窓ガラスを割って女子生徒を救出

   林道のような細い道に、ガラスの破片が散乱している。夜だと明かりもなく、真っ暗な中だ。群馬県警の捜査員が2019年6月25日夕に高崎市内の山林内の路上で男の車を見つけ、窓ガラスを割って女子生徒を助け出したとして、テレビがニュース映像を流した。

   各メディア報道などによると、この日13時ごろ、女子生徒の母親から「留守番しているはずの娘がいない。家の中が荒らされている」と110番通報があり、県警では、防犯カメラの映像などから男の車を特定し、緊急配備をした。

   山林内で車が見つかったときは、男は、女子生徒と後部座席におり、捜査員は、窓ガラスを割って、監禁の現行犯で男を逮捕した。男はそのとき、包丁を腹に突き立てており、軽いケガをした。

   女子生徒は、自宅から連れ出されるときに激しく抵抗したという。靴も履いていなかった。

   ニュースのコメント欄やツイッター上では、女子生徒が担任に監禁されていたことに驚く声が上がっている。「通ってる学校の教師が家まで押しかけてきて拉致るとか怖すぎるな」「ついに教師が教え子を誘拐するまでになったか」「かわいそうに。体だけでなく、心に深い傷をおったことだと思う」などと書き込まれていた。

学校側「まじめで誠実な仕事ぶりで、目立った変化はなかった」

   この中学校の教頭は6月26日、J-CASTニュースの取材に対し、男は、2016年に非常勤講師として採用され、翌年から専任講師として勤務していると説明した。数学を担当し、硬式テニス部の顧問も務めており、まじめで誠実な仕事ぶりだったという。

   犯行のあった6月25日は、期末試験の初日で、男は、前日から2日間の休暇を取っていた。教員は休みが取りづらいので、授業や試験監督がないときに休むという。テニス部の学園祭発表で忙しく、体調を崩して具合が悪いとこぼしていたともしている。

「トラブルなどの心当たりはないですね。ふさぎ込んでいるといったこともなく、普通に勤務しており、目立った変化はありませんでした。しかし、このようなことが起きてしまい、何か悩みがあったのだろうか、と考えてしまいます」

   女子生徒は25日、試験を受けて2時間で学校から帰っており、変わった様子はなく普通にしていたという。

   中学校では26日、緊急の集会を開き、校長が「怖がらせてしまって申し訳ない」と生徒に謝罪した。27日は、保護者への説明会を行うとしている。

   群馬県警の捜査第1課は26日、男がなぜ女子生徒を監禁したかについて、「動機については捜査中です」と取材に話した。女子生徒は、目の結膜に血がにじんでいたほか、右の首に全治1週間の切り傷があったといい、同課は、住居侵入、略取、監禁致傷の疑いで27日に男を身柄送検する予定だと明かした。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)