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「京アニ頑張れ!」「加油!」 メッセージボードを用意した、秋葉原アトレの思い

   商業施設「アトレ秋葉原」の2階に、京都アニメーション(以下京アニ)へのメッセージボードと献花台が用意されていた。仕事帰りらしき男性が静かにその場に立ち、読み込んでいる。しゃがみこんでメッセージを書き込む人もいた。

   記者は20時30分過ぎから閉店間際の21時までその場に立ち止まった。

  • 壁には「Pray For Kyoani」(2019年7月25日20時半過ぎ撮影)
    壁には「Pray For Kyoani」(2019年7月25日20時半過ぎ撮影)
  • 壁には「Pray For Kyoani」(2019年7月25日20時半過ぎ撮影)
  • メッセージさまざま(2019年7月25日20時半過ぎ撮影)
  • 献花台(食品はNG)(2019年7月25日20時半過ぎ撮影)
  • 立ち止まる人さまざま(2019年7月25日20時半過ぎ撮影)

言葉はあふれ、束になっていた

   記者は時折、仕事帰りに秋葉原に立ち寄る。いつもは山手線のホームを下って改札を目指すのだが、なんとなく「アトレ秋葉原」の3階にある改札を抜けて、電気街口へ抜けようと思った。3階から2階へ降り、本屋をぐるりと回ってから1階へ降りようとしたら、色彩豊かな壁が目に入った。「Pray For Kyoani」と書かれた壁は、「京アニ」へのメッセージボードだった。

   2019年7月25日20時30分過ぎ、ボードは、

「京アニ頑張れ!」
「加油!」
「God bless you」

など、数えきれない言葉があふれ、束になっていた。壁の「Pray For Kyoani」はメッセージで縁取られているようだった。

   仕事帰りとみられる男性が静かにその場に立ちメッセージを読み込んでいるのが印象的だった。閉店は21時。人は少なかったが、金髪の外国人や、中国語を話す小さな子どももいた。皆その場に立ち止まり、ただ静かにメッセージを読んでいた。

   ボードの手前には献花台が用意されていた。その横には色とりどりのメッセージカードとペン、テープがおいてあった。しゃがみこんで小さなカードに書き込む子ども。それを見守る親もいた。

   京アニの事件から1週間が過ぎた。事件翌日19日午前から設置されたメッセージボードに寄せられたメッセージは26日現在、1メートル以上横幅が伸びていると、設置した担当者は話した。

「アトレで皆の想いを集約できれば」

   メッセージボードは31日まで設置していると、「アトレ秋葉原」の営業課・新谷拓さんは26日、J-CASTニュースの取材に答えた。

「設置時は横1.2メートル、縦2メートルだったが、収まりきらなくなり、現在は横3メートル」

という。

   新谷さんは「2015年に京アニとコラボしたこと」を挙げつつ、

「事件を通して秋葉原にいる人も様々な想いがあると思いました。ですが、京都まで距離もあるのでアトレで皆の想いを集約できれば」

と優しい口ぶりで設置理由を話す。新谷さんはメッセージボード設置の担当者だ。

   設置は31日まで。その後に関しては、「検討中」としつつも、候補として「現地(京アニスタジオ)へ贈る」「(場所は決まっていないが)神社に奉納」などが挙がっているという。

(J-CASTニュース編集部 井上祐亮)