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「選手を潰す気か」 巨人の中継ぎ陣「酷使」に怒りの声

   原巨人がいよいよ追い込まれた。巨人は2019年8月6日、ナゴヤドームで中日と対戦し、0-6の完封負けを喫した。リリーフから転向し今シーズン初先発となった野上亮磨投手(32)が4回KO。3点ビハインドの8回には4番手・田口麗斗投手(23)がソイロ・アルモンテ外野手(30)に2ランを浴び、5番手・堀岡隼人投手(20)は1失点と後続を抑え切れなかった。打線は7安打を放ちながらも得点出来ず今シーズン3度目の完封負けとなった。

   首位独走から優勝マジック点灯を目前に控えてからの大失速。今シーズンワーストの6連敗に5カード連続の負け越しで振り返れば2位DeNAが0.5ゲーム差、3位・広島には1ゲーム差まで詰め寄られた。首位の座をなんとか死守しているものの、ゲーム内容はリーグトップのチームのものではなく、投打がかみ合わない状況が続いている。

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「終盤まで持つか疑問です」

   好機を作るもののあと一発が出ない打線。そして先発投手の不足。課題山積の巨人だが、深刻なのが中継ぎ陣の「疲労」だ。先発陣の不振が続く中、中継ぎ陣の連日のマウンドが続く。なかでもフル回転しているのが田口と高木京介(29)の両左腕。ここまで99試合中、田口は32試合、高木は34試合に登板し、これは守護神・中川皓太(25)の47試合に次ぐもの。3試合に1度の割合でマウンドに上がる両左腕にG党からは心配の声が殺到している。

   後半戦に入ってからの田口の「酷使」ぶりは相当なもの。原辰徳監督(61)はオールスターゲーム後、19試合中13試合で田口を起用。7月15日からは3連投、24日からは4連投、8月に入ってからは6日までに4試合で登板している。「勤続疲労」からか、6日の試合では2ランを浴びるなど精彩を欠き、G党の不安を煽る結果に。

   在阪球団で中継ぎの経験を持つ元投手は「疲れは相当にたまっているはず。前半戦は、ゴールデンウィーク直後に疲労のピークがやってきて、次に来るのがオールスター明けの夏場。チーム事情で田口の登板はやむなしなのかもしれませんが、いくら若いといってもかなりきついはずです。優勝争いの山場を迎える終盤まで持つか疑問です」と指摘する。

「今年もこのまま終わりそうな雰囲気」

   また、ネット上のG党からは中継ぎ陣の「酷使」に批判的な声が寄せられ、原監督に対して「選手を潰す気か」と怒気を含んだものも。采配自体に疑問を持つG党も多く、「完全に監督の責任。酷い采配」、「今年もこのまま終わりそうな雰囲気」と半ばリーグ優勝を諦めているものも見られる。

   今シーズン11勝の山口俊投手(32)の離脱で、スクランブル登板を余儀なくされる巨人。7日の中日戦は中5日でC.C.メルセデス投手が先発のマウンドに上がる。4回KOの野上の先発のメドが立たず、山口が復帰するまで4人の先発陣が中5日のローテーションで回すという緊急事態に陥り、これに伴い中継ぎ陣の登板機会は増える一方だ。

   後半戦、最初の山場となる9連戦の初戦を落とし、悪い流れを断ち切れない原巨人。勝負所とする夏場の終盤戦まで投手陣が持ちこたえることが出来るのか。残り44試合、巨人の厳しい戦いが続く。