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ヤクルト山田、4度目トリプルスリーへの「壁」は? 伸び悩む打率、そして...

   ヤクルト・山田哲人が前人未到の4度目のトリプルスリーに向け、黄信号が灯っている。

   今季101試合出場で打率.270、26本塁打、24盗塁。30本塁打を軽々と超えるペースに加え、盗塁もいまだ失敗がない。30盗塁は時間の問題だろう。ネックはなかなか上がらない打率だ。

  • ヤクルトの本拠地・神宮球場。ファンの期待に応えられるか
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「チームのことを誰より考える」人柄なだけに...

   現在370打数100安打。残り42試合で160打数を積み上げると想定すると、59安打(打率.369)を打たなければシーズン終了時点で打率3割に届かない。リーグ断トツトップの87四球と相手もまともに勝負しないケースが多く、失投も少ない。ボール球に手を出すと打撃の調子を崩す危険性があるため、打率を上げたくても、なかなか上げられないジレンマに陥っている。

   また、懸念されるのが山田のモチベーションだ。球界関係者は「山田はマイペースで自由奔放に見えてチームのことを誰よりも考えています。最下位に沈む中で個人成績だけを目指して野球をするタイプではありません。チームが低迷し、CS進出も厳しい中で緊張の糸が切れてしまうことが心配ですね」と分析する。

   過去の成績を振り返ると、確かにチームと山田の成績はリンクしている。14年ぶりのリーグ優勝を飾った15年に自身初のトリプルスリーを達成。翌16年も2度目のトリプルスリーを達成したが、チームがCS争いから脱落したシーズン終盤は2度の死球の影響もあり打撃成績は下降線をたどった。チームが最下位に低迷した17年は打率.247、24本塁打、14盗塁と精彩を欠いた。

   最下位から2位に躍進した昨年は3度目のトリプルスリーを達成している。今年は投手陣の台所事情が苦しくCS進出の可能性は極めて厳しい状況だが、山田は今まで数々の偉業を打ち立ててきた。4度目のトリプルスリー達成へ。高い壁を乗り越えての大記録樹立をファンは期待している。