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吉本「無期限謹慎」芸人も2か月で復帰へ 「闇営業」11人、8月19日から活動再開

   吉本興業は2019年8月9日、反社会勢力への「闇営業」問題で謹慎処分としていた所属芸人のうち、11人について19日付で仕事へ復帰させると発表した。謹慎処分が下されたのは6月24日。それから約2か月で解かれることになった。

   また復帰する11人の中には、単なる謹慎でなく「無期限謹慎」としていたお笑いコンビ「スリムクラブ」や「2700」も含まれている。

  • 吉本興業8月9日の発表
    吉本興業8月9日の発表
  • 吉本興業8月9日の発表

「7月末からは、自らの意思により社会貢献活動を行ってまいりました」

   謹慎が解かれるのは、特殊詐欺グループの宴会へ参加した「レイザーラモン」HGさん、「ガリットチュウ」福島善成さん、くまだまさしさん、「ザ・パンチ」パンチ浜崎さん、「天津」木村卓寛さん、ムーディ勝山さん、「ストロベビー」ディエゴさん、「2700」ツネさんと八十島さん。そして、暴力団幹部の会合に出席した「スリムクラブ」真栄田賢さんと内間政成さん。この11人について吉本興業は

「6月24日(月)付で謹慎処分としておりましたが、8月19日(月)を以て謹慎処分を解き、順次、弊社運営の劇場にて仕事へ復帰することと致しましたので、報告させて頂きます」

と発表した。

   謹慎処分が下されてからの11人について「それぞれが今回の件を重大な問題として捉え猛省し、7月末からは、自らの意思により社会貢献活動を行ってまいりました。11名は活動再開後も被害防止の為の啓蒙活動等の社会貢献活動を行っていく所存です」という。吉本興業は再発防止のためコンプライアンス遵守の強化と徹底を図るとしている。

   「カラテカ」入江慎也さん(6月4日付で吉本興業から契約解消)の仲介で行われた、特殊詐欺グループへの闇営業問題。当初は謹慎処分が下されていた「雨上がり決死隊」宮迫博之さんについて、吉本興業は7月19日に契約解消し、岡本昭彦社長が会見で一度は撤回を表明したが、その後「撤回の撤回」を検討していることが発表された。8月9日の発表でも宮迫さんについては触れられていなかった。

   だが一方、同じく当初は謹慎処分が出ていた「ロンドンブーツ1号2号」田村亮さんは、7月20日に宮迫さんと開いた会見で契約解除を希望する発言をしたものの、吉本興業から正式な契約解消の発表はなされていない。形のうえでは、11人と同じ「謹慎中」のはずだが、8月9日発表の復帰メンバーの中に亮さんの名前はなかった。処分の行方は不透明なままだ。

2700は「当面の間」から「無期限」に変更されていた

   「スリムクラブ」と「2700」については、別の暴力団幹部の会合に出席して金銭を受け取る闇営業をしていたとして、吉本興業は6月27日、「無期限謹慎」処分を下していた。「2700」については、詐欺グループの闇営業で「当面の間」の謹慎処分となっていたが、このタイミングで「無期限」に処分が変更されていた。両コンビの計4人は他の芸人と比べ、処分の程度に「差」があったはずだが、8月9日の発表では「謹慎」処分の芸人と同じタイミングで芸能活動に復帰することになる。

   ワタナベエンターテインメント所属のお笑いコンビ「ザブングル」の松尾陽介さんと加藤歩さんも、入江さん仲介の闇営業に参加していたとして、同社は6月24日、やはり「当面の間の謹慎」処分を下している。こちらは7月1日に、謹慎期間を「8月末日(31日)」までとすることを発表。さらにこの時点で、ザブングルの2人がボランティアによる社会貢献活動を行い、反省と成長につとめる申し出があったという「謹慎中の過ごし方」についても示されていた。