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ラグビーW杯、初出場21人でも「世界トップレベル」 日本代表最終メンバー31人を発表

   日本ラグビーフットボール協会(JRFU)は2019年8月29日、東京都内で会見を開き、9月20日に開幕する「ワールドカップ2019日本大会(以下、W杯)」最終登録メンバー31人を発表した。このうち21人は初めてW杯に出場することとなった。

  • 厳しい表情で最終登録メンバー発表会見に臨んだジェイミー・ジョセフHC(左)と、男子15人制日本代表強化委員長の藤井雄一郎氏
    厳しい表情で最終登録メンバー発表会見に臨んだジェイミー・ジョセフHC(左)と、男子15人制日本代表強化委員長の藤井雄一郎氏
  • 厳しい表情で最終登録メンバー発表会見に臨んだジェイミー・ジョセフHC(左)と、男子15人制日本代表強化委員長の藤井雄一郎氏

最高の31人を選ぶのに「頭を悩ませた」

   記者会見に臨んだジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は慎重な面持ちで、最終登録選手1人1人の名前を読み上げた。FW(フォワード)が18人、BK(バックス)が13人の計31人。先に行われていた国内合宿には41人が参加していたが、その中から31人に絞り込むことに、ジョセフHCも「非常に難しい選択で、頭を悩ませた」と心境を語った。

   プレーと取材で30年近くラグビーに携わってきた筆者から見ても、最高のメンバーがそろったと思う。だが、メンバー表を見て気付いたのは、31人中21人が「W杯初出場選手」だということだ。

   そう聞くと、一般の方は「えっ、大丈夫なの?」と思うかもしれない。しかし、筆者は真逆で「この選手って、W杯に出ていなかったっけ...」というのが感想だ。日本代表は、2015イングランド大会の南アフリカ戦(当時の世界ランク3位)で「スポーツ史上最大の番狂わせ」、「歴史的大事件」と呼ばれる大逆転劇を成し遂げた。

   その劇的な勝利は、「ハリー・ポッター」の作者としても知られるJ・K・ローリング氏に「こんなことは小説でも書けない」とまで言わしめたほどだった。

   あれから4年――。この間にも、選手たちは世界最高峰リーグであるスーパーラグビー(SR)に日本のプロチーム「サンウルブズ」として奮闘し、テストマッチ(代表の国際試合)など数多くの経験を積んできた。あまりにも見慣れた選手が多いだけに「あれ? W杯には出てなかったっけ??」と、錯覚すら覚えてしまう。

リーチ主将「世界一と言っても過言ではない」

   また、2大会連続で主将を務めることになったリーチ マイケル選手は、JRFUを通じてコメントを発表した。

「ラグビーワールドカップ2019日本大会の日本代表キャプテンを務めることになり、大変光栄に思うと共に、自国開催でもあり緊張もしております。本日、31名のメンバーが発表されましたが、6月の宮崎合宿以降、苦楽を共にしてきた41名の選手と私たちを常にサポートしてくれてきたスタッフ、全員が『ONE TEAM』になってワールドカップを戦うことになります」

とつづり、惜しくも選出されなかった10人の選手、スタッフの分まで「プレーで見せる」ことを強調した。続けて、

「そして、一戦一戦勝っていくことが目標であり、国民の皆さんに勇気と感動を与える戦いをします。私たち日本代表は世界トップレベルになってきたと自負しています。スキルやフィジカルは勿論、メンタルにおいても世界一と言っても過言ではありません。最高の準備をして、ワールドカップに向けて更にレベルアップしていきたいと思います。ファンの皆さまの応援が私たちの一歩に繋がりますので、引き続き、応援を宜しくお願い申し上げます」

   最高の選手、最高の準備ができた日本代表。まずは9月6日、南アとの前哨戦(埼玉・熊谷ラグビー場)に挑み、9月20日のW杯開幕(ロシア戦、東京スタジアム)を迎える。

(J-CASTニュース編集部 山田大介)