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天王山負け越しの阪神 OBが指摘する「広島との差」

   阪神は2019年9月8日、マツダスタジアムで広島と対戦し2-3で敗れた。先発・岩貞祐太投手(28)が4回5安打2失点で降板。5回からは2番手ラファエル・ドリス(31)を投入するなど細かい継投策をとり5回以降1失点でしのいだが打線が援護出来なかった。3位・広島との3連戦を1勝2敗で負け越し、広島との差は3.5ゲームに広がり、早ければ10日にもクライマックスシリーズ(CS)自力進出の可能性が消滅する。

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「非常に痛いけん制アウトに...」

   天王山初戦を高橋遥人投手(23)で落とし、続く第2戦目はエース西勇輝投手(28)の力投で勝利。CS進出をかけた天王山第3戦目は、ドリスを2016年の来日以来、最も早い5回に起用するなど総力戦で臨んだが、広島・先発クリス・ジョンソン(34)の老獪な投球の前にあと1本が出ず7回までゼロ行進。8回に2本のヒットで2点を返したものの、逆転するに及ばなかった。

   阪神OBで野球解説者の野口寿浩氏(48)は「8日の試合のポイントのひとつが、初回に近本選手がけん制で刺されたことです。先制のチャンスでしたし、あのけん制アウトによって、『これからいくぞ』というチームの雰囲気を変えてしまいます。結果的に非常に痛いけん制アウトになってしまいました」と話した。

   第3戦目は両チームともに7安打を放ち、1点差ゲームの接戦だった。だが、野口氏は数字以上に広島が優位に立っていた指摘する。

「試合の流れは広島にあったと思います」

「阪神、広島それぞれ7本ずつヒットを打っていますのが、阪神は2アウトからのヒットが多く、広島が得点を挙げた3回と5回は先頭打者がヒットで出塁しています。打順の巡り合わせもありますが、先頭が出塁するのと、2アウトから出塁するのでは、得点できる確率も違ってきますし、守っている選手に与える心理的なものは大きく異なります。先頭打者が塁に出れば、守備陣は守っている時間が実際よりも長く感じられ、守備のリズムが崩れることもあります。点差でいえば3対2の接戦ですが、試合の流れは広島にあったと思います」(野口氏)

   阪神は15試合を残して3位・広島に3.5ゲーム差。5位・中日には0.5ゲーム差まで詰め寄られている。CS進出どころか5位転落の可能性もはらんでいる。10日からは変則的な日程で7連戦を控えている。広島との直接対決は1試合、中日とは4試合残している。

「残り試合は少ないですので、これからは当たり前のことを徹底してやっていくしかありません。広島との差は正直、厳しいと思いますが、今シーズンは大型連敗が多く見られますので何が起こるか分かりません。多くのファンの方が声援を送ってくださっています。もちろん選手は諦めていませんので、私も選手の活躍を期待しています」(野口氏)