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炭谷起用にG党疑問 原巨人「移籍組」「生え抜き」に温度差あり?

   原巨人が足踏みしている。巨人は2019年9月11日、横浜スタジアムで2位DeNAと対戦し4-10の大敗を喫した。先発・桜井俊貴(25)がネフタリ・ソト外野手(30)に2本の本塁打を許すなど3回までに5点を失い4回降板。5回以降もDeNAの強力打線を抑えることができず計14安打10得点を許した。優勝マジックは「9」のまま変わらずで、DeNAとの差は4ゲーム差に縮まった。

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小林が正捕手の座を獲得したかに見えたが...

   先制のシーンとなった2回、1ボールからの2球目だった。136キロのカットボールが外側よりの真ん中高めに入りソトが豪快にバックスクリーンに運んだ。続く3回、2死1塁の場面で打席に再びソトを迎える。カーブとストレートを交互に織り交ぜた配球で攻め、その5球目の114キロのカーブを、今度はレフトスタンドに運ばれた。単調ともいえる配球で同じ相手に2回、3回と連続本塁打を許してしまった。

   炭谷銀仁朗捕手(32)は8月1日の広島戦で右手人差し指を骨折し、1カ月以上もの間、戦線離脱していた。この間、小林誠司捕手(30)と大城卓三捕手(26)が炭谷の穴を埋めてきた。なかでも小林は炭谷が復帰するまで15試合でスタメンマスクをかぶり、炭谷がスタメンに復帰した9月4日以降も、4試合連続でスタメン出場を果たすなど、「正捕手」に最も近い存在としてみられていた。

   8月以降、桜井が先発したのは11日をのぞくと6試合。そのうち4試合で小林がマスクを被ってきた。小林がマスクを被った試合での桜井の成績は2勝1敗で、9月5日の中日戦でチームは敗戦したものの、桜井は7回1安打無失点の内容で桜井自身には勝敗がつかなかった。直近5日の桜井の投球内容や小林との相性を考慮し、絶対に落とせない天王山ということで小林の先発が濃厚と見られたが、指揮官は炭谷起用を決断した。

やり玉に挙がったのは相川コーチ

   大一番での炭谷起用の原采配にG党は不満を募らせるが、一方で指揮官の炭谷に対する「配慮」にも疑問の声が。原辰徳監督(61)は試合後、メディアを通じて相川亮二バッテリコーチ(43)に苦言を呈した。ソトに3本の本塁打を許したことに対して相川コーチに反省を促すもので、「少し気持ち悪いくらいに言っておいて」とコメント。炭谷にも今後の対策の見直しを示唆したとみられるが、やり玉に挙がったのは相川コーチだった。

   G党からは小林や大城の生え抜きと比べて、指揮官の炭谷への対応が「甘い」との声も。炭谷のみならず、昨オフ移籍してきた中島宏之内野手(37)に対しても「配慮」があるとする見方もあり、一部G党からは移籍組への指揮官の対応を疑問視するものも。これが原流の操縦術かもしれないが、生え抜きと移籍組の温度差を指摘する声は絶えない。

   マークすべき最重要人物のソトに1試合で3本の本塁打を許しての大敗。開幕から捕手3人制を実践し、最後までこの采配を貫く指揮官。炭谷の1カ月間の戦線離脱の影響もあり、ここにきて原采配にほころびが見え始めた。