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座席テーブルに掛ける「フットレスト」人気も... 「使わないで」と航空会社、なぜ?

   市販のフットレストを、飛行機の座席のテーブルに付けて使ってはいけない―そんな呼びかけが拡散されている。

   家具のフックなどに掛けて使うハンモック状のフットレストだが、「飛行機でも使える」という宣伝文つきで販売されている商品がある。しかし、例えばツイッターでは、実際に飛行機の座席で使えるかどうか疑わしいという投稿もあった。航空会社ではどう対応しているかを取材した。

  • 長時間のフライトでは足をリラックスさせたくなるが…(写真はイメージ)
    長時間のフライトでは足をリラックスさせたくなるが…(写真はイメージ)
  • 長時間のフライトでは足をリラックスさせたくなるが…(写真はイメージ)

「飛行機 足らくらく」などと宣伝

   アマゾンなどでは、飛行機でも使えると銘打ったハンモック式のフットレストが販売されている。検索してみると、1000円~2000円前後の価格で「海外旅行 飛行機 足らくらく トラベル」といったキーワードを宣伝に使った商品がたくさんヒットする。両足を一つのパーツに載せて吊るものや片足ずつ独立して掛けられるものが、足を載せた使用例の写真とともに出品されている。

   しかしこれらの商品についてツイッターでは、「飛行機の座席のテーブルが壊れる恐れがあるので使わないでほしい」という呼びかけもされ、注目を集めた。

   既に乗客に向けてこれらの簡易グッズの取り扱いを告知している航空会社もあり、Peachでは「機内のテーブルに掛けるタイプの簡易フットレストやニーディフェンダーの使用により、テーブルが破損する事例が発生しております。テーブルはお食事や入国書類を記入することを目的として設計されており、簡易フットレストやニーディフェンダーのご使用は固くお断り致します」

という文言が公式HP上に記載されている。

ANA・JALでは?

   LCCのPeachと違い、レガシーキャリアではどうか。ANAでも、吊り下げ式のフットレストなどの簡易グッズはテーブルのフックに掛けての使用はできないという回答だった。本来のテーブルの使用目的と違うため、テーブルが破損する恐れがあるとのことである。ただし、ただ床に置くだけの足置きのようなグッズであれば使用しても問題ないそうだ。

   国内線のエコノミークラスには座席据え付けのフットレストはないが、国際線用の機材には座席据え付けの、下ろして使うフットレストが据え付けられており、これに足を載せることもできるという。

   JALでも原則としては、フットレストの持ち込み使用は厳しい。フットレストなど座席に取り付けて使用するグッズについては、「飛行機の機体や設備を損傷させるおそれがあるので、使用をお断りしています」という回答だった。市販品は種類が多いため例外が全くないわけではないが、座席テーブルにも重量制限などがあり、機体の状況・器具の使い方(座席のテーブルに掛ける)・乗客の姿勢などを見て、乗客と機体の安全のために乗務員が使用を制限させることがあるとしている。