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「阪神が若干、有利」 OBが「下剋上」の可能性を指摘する理由

   阪神が2年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)を決めた。レギュラーシーズン最終戦となった中日戦(2019年9月30日・甲子園)で3-0の完封勝利。3位につけていた広島をかわして逆転でCS進出をものにした。10月5日からは敵地・横浜に乗り込み2位DeNAとCSファーストステージに挑む。阪神の下剋上はなるのか。J-CAST編集部は阪神、横浜でプレーした経験を持つ野球解説者の野口寿浩氏(48)に話を聞いた。

   負ければCS進出が断たれる状況から6連勝を飾り、自力でCS進出を決めた阪神。目を見張るのは、この6戦のうち4試合が完封勝利であること。先発陣の踏ん張りもさることながら、岩崎優(28)、ピアース・ジョンソン(28)、藤川球児(39)ら救援陣が安定感抜群の投球を見せた。投手陣の奮闘に応えるように打線も上向きで、6連勝の勢いそのまま横浜に乗り込むことになる。

   第1戦は、阪神が中6日で西勇輝(28)、DeNAは同じく中6日で今永昇太(26)の両エースの先発が予想される。野口氏はファーストステージについて「阪神が若干、有利だと思います」と指摘した上で、その理由を次のように語った。

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「良い予行演習になったと思います」

「阪神はレギュラーシーズンの最終戦までクライマックスシリーズ進出をかけた試合をしてきました。一方の横浜は9月24日に2位が確定しました。横浜は阪神よりも1週間近く前にクライマックスシリーズ進出を決めています。横浜ナインの気持ちが切れることはないと思いますが、2位が確定してからクライマックスシリーズ初戦までの空いた時間が気になります。最後まで緊張感を持って試合に臨んでいた阪神は勢いもありますし、この点でいえば阪神が優位にあると思います」(野口氏)

   阪神有利のもうひとつの理由が、DeNAとの相性だ。今季、阪神の対DeNA戦の成績は16勝8敗1分と大きく勝ち越している。ファーストステージが行われる横浜スタジアムでの成績をみてみると、阪神は8勝4敗と抜群の相性を誇る。8月以降の終盤戦はDeNAに対して6勝1敗。この7試合の1試合の平均失点はわずか1点と、投手陣がDeNA打線を完全に抑え込んでいる。

「今シーズンの阪神は横浜スタジアムで結果を残しています。抜群の相性といっていいでしょう。短期決戦にはこのような要素は大切になりますし、阪神はここ6戦、短期決戦のようなものでした。矢野監督は早め早めの継投で勝ち抜きました。クライマックスシリーズに向けて良い予行演習になったと思います。阪神の下剋上の可能性は十分あると思います」(野口氏)