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浜崎あゆみ「全MV」無料解禁記念! 声質変化、美しさ、恋愛遍歴...テーマ別にみるオススメ鑑賞法

   歌手の浜崎あゆみさんが自身41歳の誕生日となる2019年10月2日、これまでに発表してきたミュージックビデオ全てのフルバージョン無料公開をYouTubeの公式アカウントで開始した。

   今年でデビュー21周年を迎えた浜崎さんだけあって、その総数は128本。これまでYouTubeの公式サイトでは各MVが途中まで見られるように公開されていたが、全てのMVをフルバージョンで公開されるのは今回が初めて。このため、ネット上ではファンを中心に喜びの声が出ているが、その一方で、今回の件で初めて浜崎さんに関心を持ったとするならば、128本もMVがあると、その多さからどれを見たら良いか分からないという方は多いだろう。

   そこで、デビューから追い続けてきたJ-CASTニュース記者が、浜崎さんのMVの見方を、「声質の変遷が分かる見方」「画像の美しさが際立っているMV」など、さまざまなテーマを立てながら、各テーマごとに数本ずつ抽出する形で紹介していきたい。

  • 浜崎あゆみさんのツイッターから
    浜崎あゆみさんのツイッターから
  • 浜崎あゆみさんのツイッターから

声質の変遷が分かる見方

【「poker face」「M」「Microphone」「WARNING」】

   浜崎さんの21年にわたる歌手活動を見ていくと、その長い期間の間に声質が変わっていく様子が分かる。そこで、まずは「声質の変遷が分かる見方」とのテーマで4作品を紹介したい。

   記念すべき1stシングル「poker face」は1998年4月8日に発売。当作を含め、初期の浜崎さんの特徴である透明感のある声が印象的なMVだ。作中では黒いスーツと白いワンピースに身を包んだ浜崎さんが登場し、若々しい声で伸びやかに同曲を歌い上げる。

   『M 愛すべき人がいて』(幻冬舎)の発売で今年大きな注目を浴びた19枚目のシングル「M」(2000年12月発売)では、透明感に代わってメタリックさが際立つように。浜崎さんの全盛期にも重なることから、「浜崎さんが1番浜崎さんらしい声」をしていた時期のMVと言えるだろう。

   11枚目のオリジナルアルバム「Rock'n'Roll Circus」(2010年4月発売)に収録された「Microphone」では、力強さが加わった声で圧倒的な声量を誇る浜崎さんの姿を見ることが出来る。同アルバムは浜崎さんの楽曲のロック色が強まったアルバムであり、中でも同作はその代表と言って良い作品と言えるだろう。

   16枚目のオリジナルアルバム「A ONE」(2015年4月発売)に収録された「WARNING」は、ベテランの風格を漂わせる、ややしゃがれた声が印象的。近年の浜崎さんの声質である「かすれ感」が楽しめるMVだ。

画像の美しさが際立っているMV

【「vogue~Far away~SEASONS」「walking proud」「part of Me」】

   「vogue~Far away~SEASONS」は、それぞれ別々のシングル(2000年発売)だが、テーマは3作とも浜崎さんとエイベックスの松浦勝人会長(当時は専務)の別れを描いたものとされており、「絶望3部作」と呼ばれているほか、同一テーマのためかMVは1作にまとめられている。核戦争の後にも思える荒廃した世界の中で浜崎さんが喪服に身を包んで「SEASONS」を歌い上げるなど、浜崎さんの「絶望感」を描いた作品とされている。

   6枚目のオリジナルアルバム「My Story」(2004年12月発売)に収録された「walking proud」では、曇り空の下、異世界に佇む浜崎さんが同曲を歌い上げる。カットを替えつつも物語を語るように滔々と歌う浜崎さんを画面の中心に据えて映し出し続ける演出は、アルバムのタイトルよろしく、浜崎さんが「自伝」を語っているように見える姿が印象的な作品だ。

   2007年2月に発売された3枚目のベストアルバム「A BEST 2 -BLACK-」に収録された「part of Me」は、豪華な着物に身を包んだ浜崎さんの姿が目を引くほか、赤を中心とした色遣いが美しいMV。花びらが舞う中、「自害」を思わせるシーンがあるなど、意味深な演出が多いことでファンの間では有名な作品だ。

「金髪ショート」が美しい作品

「evolution」「NEVER EVER」「Humming 4/7」「talkin' 2 myself」「decision」

   浜崎さんといえばさまざまな髪型をすることで知られるが、その中でも、1番本人らしさが出るのは金髪ショートではないだろうか。20枚目のシングル「evolution」(2001年1月発売)のMVでは、煌びやかな金髪を振り乱しながら歌い踊る浜崎さんの姿を楽しめるほか、21枚目のシングル「NEVER EVER」(2001年3月発売)では、鎖で両手を縛られた浜崎さんが空を仰ぎながら絶唱。6枚目のオリジナルアルバム「My Story」(2004年12月発売)に収録された「Humming 4/7」では、アスレチックジムのような幾何学的な雰囲気のセットの中で、やはり、煌びやかな金髪を振り乱しながら絶唱。また、2007年9月に発売された42枚目のシングル「talkin' 2 myself」では、ダンサーを従えて踊る浜崎さんが見られるほか、同シングルに収録された「decision」では、バンドを従えてマイクスタンド片手に絶唱する浜崎さんの姿が楽しめる。

「共演男性」に注目して見る

「my name's WOMEN」「Virgin Road」「You & Me」

   浜崎さんといえば恋多き女として有名だが、浜崎さんのMVビデオでは浜崎さんと熱愛が噂になった男性や、熱愛が報じられた男性、実際に結婚した男性が出演した作品があることで知られる。2005年4月に発売された35枚目のシングル「STEP you/is this LOVE?」に収録された「my name's WOMEN」には、浜崎さんとの仲をファンに噂されたダンサーのSHU-YAさんが登場。また、2010年9月に発売された50枚目のシングル「L」に収録された「Virgin Road」には、1人目の夫となったオーストリア人俳優のマニュエル・シュヴァルツさん(2012年1月に離婚)が出演。さらに、2012年11月に発売された3枚目のミニアルバム「LOVE」に収録された「You & Me」には、当時交際を報じられたダンサーの内山麿我さんが登場する。

   このほか、浜崎さんが出演する短編映画「月に沈む」のシーンを集めた「Voyage」、浜崎さんが出演しない一方で、女優の比嘉愛未さんと韓国人歌手のジェジュンさんが出演する「blossom」、浜崎さんのMVで唯一となるフルアニメーションの「Connected」など、これまで多種多様なMVを発表し続けてきた浜崎さん。今回のMV全解禁をきっかけに、浜崎さんのさまざまな側面や魅力に気付く人は多いのではないだろうか。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)