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何に仮装するかで違う!コスプレの「心理」 ハロウィンで「悪役」やりたがる人は...

   10月31日といえばハロウィン。2019年も一般人はもちろん、多数の著名人がメディア上で仮装を行い、視聴者の関心を呼んでいる。

  • もはや季節の風物詩となったハロウィンの喧騒
    もはや季節の風物詩となったハロウィンの喧騒
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三上アナは「ジョーカー」に変身

   同日朝には「おはよう日本」(NHK)で、お天気キャスターの山神明理さん(31)が、ラグビー日本代表のリーチ マイケル選手(31)の仮装で登場。代表ユニフォームはもちろん、カツラと付けひげを装着した本格的な仮装で視聴者を沸かせた。また、同日午前放送の「ノンストップ!」(フジテレビ系)では、三上真奈アナウンサー(30)が、公開中の映画「JOKER」にちなんでか、アメコミの人気ヴィラン(悪役)・ジョーカーの仮装で登場。やはり、視聴者を沸かせた。

   また、SNS上では今年も多数の芸能人が31日までに仮装を披露している。モデルのローラさん(29)はアニメ映画「101匹わんちゃん」の姿でインスタグラムに登場。また、女優の佐藤仁美さん(40)は「風の谷のナウシカ」の主人公・ナウシカ姿を披露し、ファンから絶賛を浴びた。

   このほか、ハロウィン当日には毎年多数の一般人が東京・渋谷のスクランブル交差点に繰り出し、自らの仮装した姿を披露する。これら、「仮装を披露したくなる心理」、そしてキャラクター別の仮装する心理などについて、J-CASTニュース編集部は経営コンサルタントで心理学博士の鈴木丈織氏に分析を依頼した。

「別アカウント」を発露させたいという思い

   まず、鈴木氏は、「仮装を披露したくなる心理」について、以下のように教えてくれた。

「元来、人間は、さまざまなシチュエーションでも生活できるように、『別アカウント』とでも言えるような多重性を持っています。事態に合わせて別アカウントを使うことで、事態の最適化を図っているのです。そこで、ハロウィンの仮装ですが、『仮装を披露したくなる』のは、普段、出していない別アカウントを仮装の形で出すことで、周囲の人間の反応を確認し、その反応を見て楽しみたいという気持ちの表われなのです」

   また、仮装のタイプにはその人の心理状態が現れるという。

【実在の存在か、キャラクターか】

   31日は「おはよう日本」ではリーチ マイケル選手の仮装が、「ノンストップ」ではジョーカーの仮装が飛び出したのは前述の通りだが、鈴木氏は、一般論であるとした上で、実在の存在か、キャラクターかで大きな違いがあると指摘した。

「実在の存在の仮装は、ズバリ、『その人への憧れ』で、向上心が強い人に見られる傾向です。一方、架空の存在であるキャラクターの仮装ですが、ストレス解消を狙ったもので、享楽的な性格の人に多いと言えます」

【キャラクターは有名キャラか、一般的なキャラか】

「ジョーカーなど、特定の物語に登場する有名キャラの仮装は、現状への不満が現れており、承認欲求が強い心理状態と言えるでしょう。自己評価へのブレが大きく、現状への不安を解消しようとしている気持ちが垣間見えます。一方、単なるピエロなど一般的なキャラの仮装は、『今よりも良い人間関係を築きたい』と、打ち解け合える仲間を求めている可能性が高いです」

【有名キャラなら正義の味方? 悪役? それとも量産型キャラ?】

「『正義の味方』の仮装をする人は、現状の自分に満足できないでおり、自己変革を目指す気持ちの表われです。また、悪役の場合は、やはり、自己変革への欲求なのですが、『変革への努力はしているものの、それが空回りしている』と感じている人に多いようです。また、仮面ライダーシリーズの『ショッカー戦闘員』や、スターウォーズシリーズの『ストームトルーパー』などの『量産型キャラ』の仮装をする人は、自分らしさを出したいという思いを抱きつつ、かといって、群れから離れるほどのことはしたくないとの思いの表われであり、安全志向の人が行う仮装に見られる特徴です」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)