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田代まさし容疑者、23日の講演は「登壇不可能と認識」 シンポジウムで「薬物依存」語るはずだった

   覚せい剤取締法違反(所持)容疑で2019年11月6日に逮捕された元タレントで団体職員の田代まさし(本名・政)容疑者(63)は、23日に開催される薬物依存問題についてのシンポジウムに講演者として登壇予定だった。同シンポジウム主催団体の1つで法務省矯正局が所管する広島矯正管区は、J-CASTニュースの取材に「現状では登壇は不可能と認識している」と答えた。

   田代容疑者には夏前に登壇を打診し、承諾を得ていた。これまでの体験談や、回復に向けた現在の取り組みなどを講演する予定だったという。

  • 田代まさし容疑者が登壇予定だったシンポジウムの告知の一部
    田代まさし容疑者が登壇予定だったシンポジウムの告知の一部
  • 田代まさし容疑者が登壇予定だったシンポジウムの告知の一部

夏前に登壇を打診し、承諾得ていた

   各メディアの報道によると、宮城県警は6日、東京都杉並区内で覚醒剤を所持していた田代容疑者を現行犯逮捕した。8月23日にも塩釜市で覚せい剤を所持していたという。

   田代容疑者は23日に広島市で開催の「再犯防止シンポジウム~薬物依存の問題を抱える犯罪をした者等への支援の在り方~」に基調講演者の1人として登壇予定だった。基調講演は田代容疑者含め2人で1時間。このシンポジウムは、広島高等検察庁・広島矯正管区・中国地方更生保護委員会で構成される中国管内再犯防止会議と、広島法務局が主催する。

   広島矯正管区・更生支援企画課の歳森薫夫課長は7日、J-CASTニュースの取材に、田代容疑者について「まだ報道内容でしか把握していない段階ですが、現状では登壇いただくことは不可能だと認識しています」と答えた。夏前に登壇を打診したところ、田代容疑者はシンポジウムの趣旨を理解して承諾したという。

   「再犯防止シンポジウム」は、16年施行の再犯防止推進法にもとづいて国が17年に立てた再犯防止推進計画を受け、18年から全国8ブロックで開催している。テーマは法務省から指定があり、19年は依存症に関するもの。広島市を含む中国ブロックでは薬物依存を取り上げることとした。

代役を立てるか否かは...

   田代容疑者を講演者に招いたのは「過去に逮捕歴がある中で、最後の服役を終えて約5年、社会生活を送って回復に努めている方。講演活動も各所で行っており、その体験談や、回復に向けた現在の取り組みなどをお話しいただくことで、一般の方々が薬物依存問題を深く考えることができる機会になる」との思いがあった。

   シンポジウム自体は「基調講演者をもう1人呼んでいるのと、識者らによるパネルディスカッションもあり、予定どおり開催する方向で調整を続けます。内容も変更はありません」と話した。

   基調講演者に田代容疑者の代役を立てることについては、上記のとおり基調講演者がもう1人いることもあり、立てるか否かを含めて「調整中」とした。