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「もう行かなきゃざいまばにでま」アマプラ配信の「地中海殺人事件」などで意味不明な字幕 広報の見解は?

   アマゾンプライムで配信されている一部映画で、日本語として意味をなしていない、不自然な字幕がつけられている作品があるという指摘が相次いでいる。

   報告が上がっているのは、「地中海殺人事件」(1982年、イギリス)など複数の洋画における日本語字幕表記だ。

  • 地中海殺人事件を紹介するアマゾン側のサイトより。「ヘラクレス・ポアロ」となっている。
    地中海殺人事件を紹介するアマゾン側のサイトより。「ヘラクレス・ポアロ」となっている。
  • 地中海殺人事件を紹介するアマゾン側のサイトより。「ヘラクレス・ポアロ」となっている。

「まだビ〕ビンしてる」「チヨ〕切られてるつてのに!」

   ツイッター上では、11月15日19時ごろ、ユーザーが「地中海殺人事件」の字幕表記を指摘するツイートを投稿。複数のツイートによると、「その通りのちょっ」「最後になっちゃたわナ 何」「もう行かなきゃざいまばにでま」「シャワーがあるだけいいわねばねえ枯れ知らず」などの表記になっていた。ほかにも、「お早う いい知らせは?みたいに」「4ケ月も手間取ってる?みたいに」「ああ そうだねーンと宜」などの字幕があるという。

   また、作品紹介ページでは、「エルキュール・ポアロ」とすべきところを、「ヘラクレス・ポアロ」と記載しているとみられる箇所も確認できる。同作品の字幕版は現在、視聴ができない状態だ。カスタマーレビューでも、少なくとも2018年3月から、字幕への批判が書き込みされているのが確認できる。レビューには、「まったく意味不明」、「プライム対象になって大喜びしたのに、皆さんの意見通り日本語字幕きちんとしてください」、「字幕がYouTubeの自動翻訳」、「日本語字幕が酷すぎ」といった声が寄せられている。

   ほかの作品でも、不適切な字幕表記が確認できた。J-CASTニュース記者が見ただけでも、「The Dead Next Door」(1989年、アメリカ。邦題は、「新・死霊のはらわた」)で、「まだビ〕ビンしてる」「チヨ〕切られてるつてのに!」など、明らかに不適切な字幕表記を確認。「地獄の黙示録・特別完全版(字幕版)」でも一部分のシーンで数字が表示されない所があった。

作品概要などについては指摘を把握

   J-CASTニュースでは11月26日、アマゾンジャパンの広報担当に電話取材した。担当者は取材に対し、「直近では1~2作品、作品概要で日本語の表現が不自然という指摘がありました。そこに関しては版権元の企業様にその旨をお伝えして、再考いただくというような流れを取っております」と明かした。これらの作品についての名前も聞いたが、「控えさせていただきます」とのことだった。

   アマゾンのオリジナル作品の内容については、「日本語の不自然さなどを確認するクオリティーチェックした上で配給」をしている。一方の外部の作品について、「商品の中身のクオリティーに関しては、版権元の方々に委ねている状況」だという。現状として、「お客様からご指摘いただいたときに少し日本語として不自然であったところは、随時気づき次第、企業様にご指摘を差し上げて、時によっては再納品をしていただくというような形を取っております」という。

   字幕表記に関する指摘は、ここ1週間来ていないという。担当者は、「字幕表記に関しても同じく、日本語に対して不自然な部分がありましたなどのご指摘があった際には、版権元の皆様にご相談するという流れを取っております」と説明した。

   外部作品のクオリティーチェックに対するアマゾン側の責任について質問したのに対し、広報担当は

「お客様のコンテンツに関しましては、本編と字幕、作品概要全部含めて作品一式として購入させていただいております。そこも含めて一部の作品として版権元様に委ねているという状況でありました。人的部分でのサポートが難しい。すべてのコンテンツをチェックするまでのスタッフが用意できていない」

と話していた。

   【27日追記】アマゾンジャパン広報が26日に発表した、メディア各社向けの公式コメントは次の通り。

Prime Videoで配信をしております一部のコンテンツの日本語字幕および作品概要を含むクオリティについてのご指摘を真摯に受け止めさせていただいております。
Amazonオリジナル番組以外の各作品に関しましては、権利元の企業様から本編データと併せて、日本語字幕および作品概要の文章をいただいております。
作品概要の文章の再考や字幕のクオリティに関するご指摘を権利元の企業様にお伝えし、改善の余地についてご検討いただく方向で考えております。
お客様のご指摘を基に、権利元の企業様のご協力の下、お客様に満足いただけるよう改善に努めてまいります。

(J-CASTニュース編集部 田中美知生)