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バースの再来?ボーア獲得で懸念される「守備」 大山コンバートもあり得るが...

   阪神がジャスティン・ボーア内野手(31)=前エンゼルス=と基本合意に達したようだ。近日中にも正式発表される見通し。

   身長193センチ、122キロの体格の持ち主で、メジャー通算92本塁打を誇るパワーヒッターだ。左打ちの長距離砲ということもあり球団内から「バースの再来」との声が上がっており、得点力アップに大きな期待がかかる。

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マルテは3塁か外野?

   今シーズンの阪神はリーグワーストの538得点と、得点力不足に悩まされた。今オフの補強ポイントのひとつが、打線の軸を担う大砲の獲得だった。ボーアはMLBで3度、シーズン20本塁打以上をマークしており、補強ポイントに合致。V奪回を目指す矢野阪神の来シーズンの4番候補に挙がっている。

   ボーアの加入によって浮上するのが内野のポジション問題だ。この日、球団と来シーズン契約が基本合意したジェフリー・マルテ内野手(28)とボーアは同じ1塁手でポジションがかぶる。3塁と外野の守備経験を持つマルテのコンバートが有力となり、今シーズン3塁を守っていた大山悠輔内野手(24)が2塁にまわる可能性が出てきた。

   また、一方で大山、マルテ、ボーアを同時に起用する場合、マルテが外野の守備につくことも考えられる。ただ、阪神の外野陣は、福留孝介(42)、糸井嘉男(38)の両ベテランが健在でセンターは近本光司(25)がレギュラーの座をがっちりつかんでいる。さらに高山俊(26)、中谷将大(26)らが控えており、マルテを外野で起用したとしても常時スタメンというわけにはいかないだろう。

今シーズンの失策はリーグワースト

   来シーズンは状況に応じてポジションがチェンジされるとみられるが、不安視されるのが守備力の低下だ。阪神は今シーズン、リーグワーストの「102」の失策を記録。シーズン中は失策絡みの失点が多くみられ、敗戦に直結した試合は決して少なくない。来シーズンの大きな課題となるのが、失策と失点を減らすこと。リーグトップの投手力を誇るだけに、守備力強化がV奪回への大きなカギとなる。

   新外国人の加入について阪神OBは「球団の期待はかなりのもの。バースは大袈裟にしても30本近くは期待している。ただボーアが加入することによる守備の配置が気になります。ボーアはファーストで固定となりますが、マルテはサードか外野に限られるので、そうなると大山の起用はどうなるのか。キャンプでそれぞれの適性をジャッジすると思いますが、今シーズンのエラー数をみると不安要素でもありますね」と指摘する。

   甲子園は浜風によって左打者には不利とされるが、広角に打球を飛ばすパワーと技術を持ち合わせるスラッガーに不安はなさそうだ。マルテ、ボーアのダブル先発起用、そしてこれに大山が絡んでくれば打線により厚みが増すのは間違いないだろう。「バースの再来」の呼び声高い新大砲が阪神の救世主となるのか。虎党の期待はふくらむ。