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エイベックス松浦勝人氏、2019年は「会社としては最悪」も「強くなれた」 クリエイティブへの信念吐露

   エイベックスの松浦勝人会長が2019年12月28日、ツイッターで「年末にひとこと」として、今年一年を振り返っての心境を投稿した。

   ツイッター上で長文を投稿できるサービス「TwitLonger」を通じて投稿したもので、およそ600文字強にわたって思いをつづっている。

  • エイベックスと自身の今年を振り返った(Kakidaiさん撮影、Wikimedia Commonsより)
    エイベックスと自身の今年を振り返った(Kakidaiさん撮影、Wikimedia Commonsより)
  • エイベックスと自身の今年を振り返った(Kakidaiさん撮影、Wikimedia Commonsより)

「それはこれから僕らが、この世界で生きていくには...」

   この文章の中で、2019年を松浦さんは、「会社としては最悪な年だったのかな」としつつ、

「でも、僕個人としては、より自分が強くなれた年だったと確信している。色々な酷いことがあった年だった。でも、それはこれから僕らが、この世界で生きていくには、必要なことであったのではと、どこかで思っている」

   と回顧する。

   2019年、エイベックスでは所属する女優の沢尻エリカさんの薬物問題での逮捕など、所属タレントの不祥事がいくつか報じられた。また松浦さん自身も、歌手・浜崎あゆみさんの自伝的小説『M 愛すべき人がいて』で、2人の過去の恋愛が明かされるなど、世間の注目を集めた一年となった。こうした出来事、特に沢尻さんの逮捕などを念頭においてか、

「反論したい人はすればいい。僕らは普通の世界で生きているとは思っていない。そんな普通の世界でエンタテインメントなんて出来るわけがない。だから今の厳しく矛盾した世の中と闘っている」

   と前置きして、ビートルズやアップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏といった人々にも薬物の使用歴があり、またこうした体験から「リボルバーというアルバム」や「仕事のアイデア」を生み出したと説明(文章の末尾には、こうした逸話を紹介するメディア記事へのURLが張られている)。

「何もそういうことを今時しろと言っているわけではない。イノベーションはそういう中から産まれてきたことを否定はしないというだけだ。そういう中から、人々の気持ちの中に永遠に残るエンタテインメントの世界が産まれたことを誰も否定出来ないということが言いたいだけだ」

「jcastとか(中略)載っけてくれよ」

   松浦氏は現代の社会について、「くだらない現在の縛られた偽善ともいえるコンプライアンスとガバナンス」の制約を受けながら、制作活動を続けなくてはならない状況だとの認識を示し、「僕からいえば、腐った偽善の正義としか言いようがない」「くだらない、くだらなすぎる」と反発を見せた。一方で、

「失いかけつつあるクリエイティブを今の時代で創造し続けるのは、死にゆく腐った政治を直すよりは簡単だろう」

   ともし、「だから、僕は今、原点に戻りクリエイティブに専念する」との決意をつづった。ツイートは29日夕方までに約400件弱のいいねがあり、フォロワーを中心に松浦氏を励ますリプライが複数寄せられている。

   なお、松浦氏は次のツイートで、

「jcastとか、サイゾーとか、サイゾーのフリしてないメディアとか載っけてくれよ」

   と書き込んでいる。