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井上尚弥を再三挑発 王座統一戦控え「敵地」報道も過熱

   ボクシングの3団体王座統一を目指すWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(26)=大橋=のフィリピンでの注目度が急上昇している。

   2020年4月25日(日本時間26日)にWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(30)=フィリピン=との王座統一戦が決定し、カシメロの母国フィリピンの地元メディアは連日、井上VSカシメロ戦をクローズアップ。統一戦を2カ月半後に控え、早くもヒートアップしている。

  • 井上尚弥(2016年撮影)
    井上尚弥(2016年撮影)
  • 井上尚弥(2016年撮影)

「俺こそが本物のモンスターだ」

   フィリピンの地元メディア「MANILA BULLETIN」は2月4日、「ジョンリエル・カシメロを警戒するモンスター」と題する記事を掲載。井上がカシメロを警戒するポイントを「ハードパンチ」「デンジャラス」「ワイルド」とし、井上がカシメロ戦に備えてすでにスパーリングを再開していることなどを紹介している。

   昨年11月に井上はフィリピンのレジェンドで世界5階級制覇ノニト・ドネア(フィリピン)と対戦し壮絶な打ち合いの末、判定勝利を飾った。複数の海外メディアから2019年度の「年間最高試合」に選定されるなど、レジェンドVSモンスターの一戦は世界中で高い評価を受け、フィリピンでも「INOUE」の名は広く知れ渡った。

   フィリピンのレジェンドを破った男が、ドネアの後継者と期待されるカシメロと対峙する。現地メディアでは、井上VSカシメロ戦が正式決定する前からカシメロのインタビュー記事を掲載し、そのなかでカシメロは「俺こそが本物のモンスターだ」と発言。また、カシメロをプロモートするショーン・ギボンズ氏は「WBOこそがリアルベルトだ」と再三にわたり井上を挑発してきた。

カシメロは早くもラスベガス入りして合宿

   これと対照的に「MANILA BULLETIN」はカシメロ陣営のコメントを掲載せず、井上の情報を中心に展開。井上がカシメロ戦のために試合の3週間前から決戦の地ラスベガスでトレーニングを行うことなどを紹介し、「井上がカシメロを破ることは、日本ボクシング界にとって画期的な瞬間である」と冷静に分析している。

   カシメロは1月31日に都内で行われた会見に出席を予定していたが、ビザが下りずに会見を「欠席」し、井上との初対面はならなかった。現地メディアの報道によれば、カシメロはすでにラスベガスに入りキャンプを開始しているという。一方の井上は走り込みを目的とし、2月2日にグアム入り。両者ともに決戦に備えて着々と準備を進めている。