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東京・朝日などに「花丸」、産経「論外」、他紙は... 立憲・安住氏は新聞をどう「採点」した?

   立憲民主党の国会内控室ドアに新聞大手6紙の政治記事(コラム)紙面のコピーが張り出された。そこには蛍光ペンで「くず」「100点」などの論評が――立憲の安住淳・国会対策委員長が自身で書いたことを認め、枝野幸男代表から注意された。

   新聞6紙は翌日、ウェブ版で(多くの社は紙面でも)この出来事を報じたものの、具体的にどの社の記事が酷評、あるいは高評価されたのかに触れたのは、「論外」と評された産経新聞が自社に触れた記事だけだった。他の新聞社はどう評価されたのか、J-CASTニュースが確認してみた。

  • 産経ニュースなどは「現場」写真も掲載して報じた(写真は産経ニュースのサイトより)
    産経ニュースなどは「現場」写真も掲載して報じた(写真は産経ニュースのサイトより)
  • 産経ニュースなどは「現場」写真も掲載して報じた(写真は産経ニュースのサイトより)

「調子乗りすぎ」と枝野氏注意

   問題の新聞紙面(6紙)のコピーが立憲などの衆院会派控室ドアの廊下側(通行人も見ることができる)に張られたのは2020年2月4日昼頃。6紙とも当日付朝刊で、前日の国会論戦(衆院予算委員会)などを報じた政治記事を中心とする紙面だった。

   小1時間程度で撤去されたが、自身が論評を書き込んだことを認めた安住氏は当日、記者団に「冗談のつもりで感情の思うままに書いてしまった」「反省している」と述べ、枝野代表から注意されたことも明かした。枝野氏は翌5日のラジオ日本番組で、安住氏の行為について「ちょっと調子乗りすぎじゃないかと思い、注意した」と述べた。

   この掲示問題については6紙(ウェブ版、4~5日)とも報じ、うち毎日、産経、東京は「ドアに張り出された紙面」の写真も掲載した。どの社の記事にどういう評価が下されたのか、について具体的に唯一触れた産経は、「(略)との見出しの産経新聞の記事は各紙よりも下方に掲示され、『論外』と書かれた」と報じた。

   他社記事では、「どういった内容の記事にどういう評価が書き込まれたか」に一部触れるものはあったが、社名とセットでは伝えていない。

「すばらしい!」や花丸印も

   ドアに張られた紙面は、仮に上下4段に分けたとすると、最上段に2紙、2段目に3紙、3段目は空白で4段目に1紙と計6紙。論評内容は蛍光ペンで書き込まれている。上段左から見ていくと、

(上段左)東京:「それでも結集を諦めるな」(立憲などの野党結集問題)の政治部記者コラムには、記者の顔写真部分に「花丸」印がつけられ、上方に「100点」、左脇に「すばらしい!」の文字が。
(上段右)日経:「岸田氏『中間層に分配を』」「ポスト安倍、政策鮮明」の記事には、右上方に大きく「×」印、上方には「くず」「0点」とあり、中ほどには横書きで「出入り禁止」と目立つように書かれている。
(2段目左)毎日:「『桜』首相答弁ほころび」には、上方に花丸印らしき模様(やや不鮮明)が見える。
(2段目真ん中)朝日:「『桜』夕食会の収支不記載 首相、他議員も『問題ない』」(写真は立憲の辻元清美氏のアップ)には、右上方(見出し部分)に花丸印。
◆(2段目右)読売:「野党、政策論争に注力」では、右脇に「ギリギリセーフ」とある。
(3段目 紙面コピーなし)
(4段目)産経:「政府に注文 自民存在感」(新型肺炎問題まとめもの)、「岸田氏、独自色アピール 改憲・経済政策 発信力不足 払拭へ」(予算委もの)では、右上方(政府に注文~記事部分)に「論外」と書いて、丸印で囲っている。

   酷評を受けたように見える日経と産経の5日付朝刊紙面(東京最終版)での同ニュースの扱いをみると、日経は政治面のベタ(1段見出し)、産経は第4総合面で囲み記事(3段格)にし、4日の「張り出し写真」を使って報じていた。