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日刊スポーツ、1面で「塗り絵」募集 やくみつる氏が作品提供...子ども持つ記者の思いきっかけに

   2020年3月4日付の日刊スポーツ1面(一部地域を除く)で「#休校になった君たちへ」と題した企画の一環として、「塗り絵」作品の応募を開始した。

   スポーツ紙の1面といえば通常、カラーだが、漫画家・やくみつる氏のイラストをあえてモノクロで掲載。塗り絵を募集するという珍しい企画となっている。

  • 2020年3月4日付の日刊スポーツ1面(東京最終版)
    2020年3月4日付の日刊スポーツ1面(東京最終版)
  • 2020年3月4日付の日刊スポーツ1面(東京最終版)
  • 「塗り絵」を提供した漫画家・やくみつる氏

プロ野球・西武の「おかわり弾」がテーマ

   やく氏は、長年にわたって「ポテンショット」(野球)、「番外もう一丁」(相撲)といった1コマ漫画を日刊スポーツに掲載している。同氏は、

「3月3日の昼頃に連絡がありまして『休校中の子どもたちへ、モノクロで塗り絵にできないか?』という話でした。過去にも、そういった依頼は他媒体からもあったので『どうぞ』ということで」

   塗り絵の題材は、プロ野球オープン戦で人生初の先頭打者初球アーチを放った「おかわり君」こと西武の中村剛也選手のものだ。中村選手も3児の父。その活躍を、やく氏が漫画化し、

「まさかのせんとうだしゃホームラン よい子のみんな~! とつぜんの休校にとまどってないか。 そんななか『おかわり君』から元気なメッセージがとどいたぞ! 春の色にぬって インスタにあげてくれ!!」

というコメントを添えた。

   また、同作品の中には、短冊のような絵で「みつる」と描いてあった。これについて、やく氏に聞くと、

「塗り絵作家の大家で蔦谷喜一さんという方(故人)がおられまして、その方が絵の中に『きいち』という文字を入れておられたので、それを踏襲しました」

とのことだった。

「子どもの休校で悩む記者の声から...」

   日刊スポーツ野球部長によると、同企画は、新型コロナウイルスで休校となってしまった子どもを持つ記者から輪が広がっていったという。同部長によると、

「夫婦共働きで、子どもを預けることもできない記者もいます。そんな中で、孤独な自習の気分転換に『何かできないかな...。勇気を与えられないかな......』と思って考えました。それで、弊社の漫画家としてお願いしている、やくさんに聞いたら、二つ返事で『OK!』とのことで、実現いたしました」

   同企画は3月13日締め切り。グッドな作品には、同新聞社の「プロ野球選手名鑑」と「Jリーグ選手名鑑」をセットでプレゼントするという。

   日刊スポーツではウェブ版でも「#休校になった君たちへ」と題した特設ページを作り、プロ野球選手らからのメッセージ記事を掲載している。

(J-CASTニュース編集部 山田大介)