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ジャック・マー氏の「マスク100万枚」、中国SNSの評判 「交換会かよ」冷ややかな声も

   中国EC企業アリババの創業者で元会長のジャック・マー(馬雲)氏が2020年3月1日、日本に100万枚のマスクを送ったと発表した。彼のこの行動が、中国で賛否両論を巻き起こしている。

  • マー氏の公式ウェイボー
    マー氏の公式ウェイボー
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「マスクをアリババで注文したけど...」

   マー氏が設立した「馬雲公益基金会」及び「アリババ公益基金会」は3月2日、公式Weiboアカウントに「マスクを必要とする人たちに届くよう願います。アリババという会社のみならず、多くの中国人も同じ気持ちを抱いているだろう。日本、中国の状況が好転しますように!」と投稿。100万枚のマスクを日本に寄付すると発表した。

   同時に、以前日本各地から寄付された計12.5万着の防護服に感謝の意を示し、「青山一同、同担風雨」(共に雨風を凌ごう、困難を乗り越えようという意)という漢詩もつづっている。その後、マスクは上海を経由して3月3日に日本へ到着した。

   この投稿に対し、中国のWeiboユーザーからは「馬パパ(馬雲氏のあだ名)はすごい!」「感動した」「起業で成功する人は器が違う」といったエールが寄せられた。

   しかし、全ての中国国民がこの行為に賛同しているわけではない。「アリババはソフトバンクの取締役(※編注:マー氏はソフトバンクグループ社の取締役を務める)。倒れてもらっちゃ困るから寄付せざるを得ない」と揶揄する者や「100万枚ってどこから手に入れたの...」「今温州にいます。マスクありません」「中国でも足りない地域が多いのに何故寄付をするんだ?」と疑問を呈する声もある。また、以前日本から大量のマスクが寄付されたことから、「マスクの交換会かよ」といったツッコミも寄せられた。

   とあるネットユーザーは「春節前にマスクをアリババで注文したけど、いつまでたっても発送されない。ジャック・マー劇場の小道具として使われているんだな」という者もいる。

   一方で、日本では医療現場も巻き込んでマスク不足が続いている。森まさこ法相は3日、「友人のジャック・マーが、日本に手を差し伸べてくれました。素敵なメッセージと共に100万枚のマスクを送ると表明してくれました」「ありがとうジャック」と感謝の意をツイートしている。