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観光客が線路内にぞろぞろと... 房総の私鉄2社、「菜の花」見物のマナー違反に苦言

   名物の菜の花を見るために、観光客が線路上を歩いている様子がネットで拡散され、そのマナーが悪いと批判を浴びた。千葉県南部の地方私鉄、小湊鉄道といすみ鉄道でのことだ。

  • 写真は小湊鉄道沿線の光景
    写真は小湊鉄道沿線の光景
  • 写真は小湊鉄道沿線の光景

撮り鉄よりも行楽客が...

   千葉県南部の房総半島には小湊鐵道といすみ鉄道という2社の地方私鉄が走っている。両線は小湊鐵道が五井(市原市)~上総中野(大多喜町)、いすみ鉄道が上総中野~大原(いすみ市)を結び、上総中野駅で乗り換えることで房総半島を横断できる。

   3連休となった2020年3月20日から22日、両線には多くの観光客が訪れた。沿線には菜の花の名所があり、小湊鐵道養老渓谷駅付近の「石神菜の花畑」、いすみ鉄道では大多喜駅付近などで菜の花が咲いている。

   すると、観光客が線路に立ち入っている写真が3月21日ツイッターに投稿され、物議を醸した。線路際の菜の花畑に立ち入ったり、線路の中を歩いたり、レールに上ったりなどしている様子が写っている。これには「撮り鉄もドン引き」「廃線ではないよね?」といった感想が飛び交った。

   線路への侵入は鉄道営業法37条に抵触する恐れもある。複数の場所での写真が投稿されており、20日投稿の石神菜の花畑の写真でも線路上に人が集まっていた。

   鉄道会社もこの事態は把握しており、3月21日にいすみ鉄道ツイッターアカウントで「皆さん、くれぐれも列車が来ないからといって線路には入っちゃダメですよ・・(泣く絵文字)」とツイート、線路に入らないよう呼び掛けている。小湊鐵道ツイッターアカウントも3月26日に

「本日も数件、線路への立入や接近の報告が来ております...大変申し訳ございませんが、特に酷い場所に関しては看板やロープ等の設置などをする事になりますので写真の邪魔だからと引っこ抜いたり等はお止め下さい」

とツイートしている。

   菜の花のシーズンに線路に立ち入る客が現れるのは時折あることのようだ。J-CASTニュースは3月24日にいすみ鉄道に取材したが、例年このような事例はみられるという。ただ、鉄道ファンよりも一般の観光客の方がこうした行為に走る人は多いと答えている。