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東芝、東証1部へ復帰申請

   東芝は東京証券取引所と名古屋証券取引所に対し、市場第1部への復帰申請を2020年4月3日に行った。

   原子力事業の子会社・米ウエスチングハウスの経営破綻により債務超過に至り、2017年8月1日から両取引所で2部へ降格させられていた。その後、2018年6月に半導体事業(東芝メモリ)を米投資ファンド「ベインキャピタル」が主導する「日米韓連合」に売却するなど、経営再建に向けて動いてきた。

   コーポレートコミュニケーション部によると、以前から1部への復帰を考えていたが、審査にあたり、両取引所の規定では公認会計士などの適正意見の付いた有価証券報告書、監査報告書、四半期レビュー報告書が5年分必要であったところ、2016年に監査法人が一部決算について結論を不表明としたことにより、申請できないでいた。しかし2020年2月に要件が両取引所により2年分へ短縮され、2017年度と2018年度については適正な有価証券報告書を提出していたため、申請に至ったという。

   承認の時期については不明ながら、「上場の規則では最低3カ月となっており、参考としてシャープは約5カ月かかっている」とした。過去の不正会計のほか2020年1月には子会社の架空取引が発覚しており、東証側が厳しく審査するため、承認期間は長引き得るとの見方が日経新聞から報じられている。