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炎天下レポの女性Dの様子が「危ない、危ない」 それでも中継続けたフジの見解

   フジテレビ系の情報番組「直撃LIVEグッディ!」で、番組の女性ディレクターが炎天下の暑さでフラフラのような状態になりながら生中継を途中まで行い、「熱中症だったらどうするのか」などとネット上で番組への批判が相次いでいる。

   特に、ディレクターに続けるよう指示を出した安藤優子キャスターに非難が多く寄せられている。フジテレビは、「熱中症はなかったが、今回の経験を活かしたい」といった内容のコメントを出した。

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中止を訴えも、安藤優子「もう1回お返ししていいですか?」

   「猛暑 京都の今」として、2020年8月19日の放送では、14時過ぎに京都・嵐山の渡月橋の歩道から、女性ディレクターがマイクを通じてリポートした。

   白いポロシャツを着ているものの、日傘もなく、マスク姿で暑そうだ。

   京都では、13時の時点で最高気温が36.8度に達し、ディレクターは、手元の温度計が40.1度であることを示した。

「ペットボトルを凍らせて、そこにキュウリを凍らせて入れてきたりだとか...」

   京都の暑さ対策として、ディレクターは、こう紹介し始めたが、後が続かない。

「後はですね、あの~、何だっけな? すいません、ちょっとですね、暑すぎて頭がボケーとしてるんですね。ごめんなさい」

   スタジオからは笑い声が起きたが、ディレクターは、もう耐えられないのか、「お返ししときますね」と伝える。しかし、安藤さんは、「えっー、えへへ」と笑う。ディレクターは、「そうなんですよ、ちょっとね」と言うと、スタジオから、「あ~、危ない、危ない」との声が上がった。

   安藤さんは、それでも「私、返されたんですね」と笑い、ディレクターは、「本当ですね。あの~、準備してたんですよ、あと3つあるんですよ」と答えた。

   これを受けて、安藤さんは、「もう1回お返ししていいですか?」と問いかけた。

「熱中症の症状はなく、体調に問題はございません」

   女性ディレクターは、「はい...返しちゃいますよね。そうですよね」となおも続けようとして、深呼吸したり、目をつぶったりした。

   これには、もう1人のキャスター高橋克実さんも、「ちょっと休憩した方がいいんじゃない?」と口をはさみ、なおも続けようとするディレクターを遮って、倉田大誠アナが「はい、ありがとうございました」「引き取ります」として中継が終わった。出演者からは、「車に入って、車に」とも呼びかけられていた。

   倉田アナは、「恐らく、あの~取材をされて」と言いかけたが、安藤さんは、遮るように「よく関西の方は、今ありましたでしょ、キュウリ持ってらっしゃる方いますよね」と話題を続けた。

   この放送中から、ツイッターなどでは、ディレクターの体調を心配する声が続出し、「無理に中継させちゃったらダメだ」「笑っている場合じゃない」「死んだらどうする」などと次々に書き込まれた。現場の暑さ対策の甘さを指摘する声もあったが、中継を続けさせようとしたことを疑問視する声は多い。

   放送のあり方も議論になり、脳科学者の茂木健一郎さんは20日、ツイッターでこう苦言を呈した。

「これ、安藤優子さんご自身の問題であるというよりも、日本の地上波テレビ全体の『ノリ』の問題だという印象がある。だって、現場に行くと、そういう感じが実際にあるし、バラエティやお笑い番組もそういう調子。そのあたりの文化を変えられたらいいのにと思う」

   女性ディレクターの体調や中継を途中まで継続させたことについて、フジテレビの企業広報室は20日、J-CASTニュースの取材にこうコメントした。

「制作の詳細についてはお答えしておりませんが、今回の経験を今後の番組制作に活かしてまいりたいと考えております。なお、中継を担当したディレクターに熱中症の症状はなく、体調に問題はございません」

   ちなみに、20日放送の番組では、今回の件について、安藤さんらからのコメントはなかった。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)