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犬164匹が「8畳2間」に... 「史上最大級」の多頭飼育崩壊、動物愛護団体が寄付募集

   島根県出雲市の民家で「多頭飼育崩壊」が起きた。これを受けて島根県から救済要請を受けた公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県芦屋市)は、保護した犬の不妊手術、ワクチン、ノミダニ駆除を無料で行うとし、寄付を募集している。

   このことを、読売新聞オンラインが2020年10月29日に報じると、ツイッター上では「犬164匹」がトレンド入りを果たすなど注目を集めている。

  • 公益財団法人どうぶつ基金の発表より
    公益財団法人どうぶつ基金の発表より
  • 公益財団法人どうぶつ基金の発表より

「これまで全国の多頭飼育崩壊現場を見てきましたが...」

   「どうぶつ基金」は1988年に横浜で設立された民間の動物愛護団体。同団体の27日の発表によると、8畳2間の平屋で飼育されていた164匹の犬を保護した。この現場では、無秩序な飼い方による異常繁殖によって飼育不可能となる「多頭飼育崩壊」が起こっており、糞尿が重なった床、縁の下、ベッド、台所、棚、いたるところに犬たちが立体的にひしめき合っていたという。

「これまで全国の多頭飼育崩壊現場を見てきましたが、この現場は一般家庭の犬多頭飼育崩壊として史上最大級と言えます」

   そこで27日、すべての犬に対し、不妊手術、ワクチン、ノミダニ駆除、その他の獣医療を行うと発表した。この機会に生活環境の改善をしたうえで、11月10日から3日間にわたり全頭不妊手術などの獣医療を行い、地元ボランティア(アニマルレスキュードリームロード)を通して犬たちを里親に出すとしている。

   しかし同団体にはこうした多頭飼育崩壊の支援要請が絶え間なく届いており、資金不足が深刻であるとし、公式サイト上で寄付を募集している。寄付は2000円から受け付けており、有事の際にすぐに行動する資金にするためと、月額のものも募集している。