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高相祐一逮捕に「酒井法子さんの元夫」必要? 離婚から10年...「可哀想」「やめたらどうか」

   2020年10月30日の昼過ぎに流れたとあるニュースに対し、視聴者からそれらの報道姿勢を良しとしない声が続々と上がっている。

   13時頃から、各メディアは一斉に、東京都内で発生した薬物事件に関して報道。その内容は、職業・アルバイトの高相祐一(52)なる男が職務質問の際に行われた尿検査で陽性反応を示したため、逮捕されるに至ったというものだ。

  • 今回捕まった男の報道のされ方について、ネット上では侃々諤々の議論に
    今回捕まった男の報道のされ方について、ネット上では侃々諤々の議論に
  • 今回捕まった男の報道のされ方について、ネット上では侃々諤々の議論に

もうこの人の肩書に「酒井法子の元夫」を使うのはやめたらどうか?

   これだけ見ると何のことやらといった感想しか湧かないが、各メディアの記事をよくよく見てみると、それらには「女優の酒井法子さんの元夫」といったフレーズが共通しているのが分かる。そう、今回逮捕された高相祐一容疑者とは、かつて酒井法子さん(49)の夫だった、あの高相祐一さんのことなのだ。

   高相容疑者といえば、2009年に酒井さんが逃亡の末、覚醒剤所持の容疑で逮捕されるきっかけとなった、東京都渋谷区の歩道上での覚醒剤所持事件を起こした人物。事件後は「酒井法子の夫」として大きな注目を浴びつつ裁判では有罪に。その後、2010年7月には前月となる6月に酒井さんと離婚したことが報道されていた。

   ......というわけで、確かに、各メディアが報じる通り、高相容疑者は「酒井法子さんの元夫」には間違いない。これらの報道に対し、読者・視聴者から苦言が呈されてるのだ。

   あるツイッターアカウントは、

「高相祐一がまた逮捕されたらしいが、とりあえずもうこの人の肩書に「酒井法子の元夫」を使うのはやめたらどうか? 無職とか会社経営とかじゃなくてなんでこの人だけがもう離縁した人の名前が肩書になるのか」

と、酒井さんの名前を出す報道姿勢に疑問を提示。また、別のアカウントは、

   「酒井法子も可哀想やのぅ。とうに離婚したんに、元旦那がまた覚醒剤で捕まったら自分の名前を使われるんやからなぁ」と、酒井さんの名前が出ることは酒井さん本人にとって著しく不利益であるとの考えを示している。

酒井さんの名前を出してまで報じるべきニュースバリューがあるのか...

   実際に各社の報道(いずれもウェブ版)を見てみると、

「酒井法子さんの元夫、また逮捕 覚醒剤使用疑い、警視庁」(共同通信)
「高相容疑者、覚醒剤使用の疑いで逮捕 酒井法子さんの元夫 警視庁」(毎日新聞)
「酒井法子さん元夫・高相容疑者逮捕 覚醒剤使用疑い」(テレビ朝日)
「酒井法子元夫の高相祐一容疑者、覚醒剤容疑で逮捕」(日刊スポーツ)

と、一般紙からテレビ、スポーツ紙にいたるまで多くの媒体が、「元夫」を見出しに取っている。

   確かに、酒井さんが高相容疑者と離婚したのは2010年。事件では酒井さん自身も有罪判決を受けてはいるものの、高相容疑者とは10年も前に離婚しており、もはや、「赤の他人同士」だ。まして、高相容疑者はもともと芸能活動などを行っていたわけではない(結婚時点の肩書は「スポーツ店経営」「プロサーファー」)。酒井さんの名前を出してまで報じるべきニュースバリューがあるのか、という声も少なくない。

   しかし、その一方で高相容疑者が酒井さんの元夫であり、その逮捕劇が日本中を騒がせ時の人となった人物であることもまた事実。このため、

「『酒井法子は関係ないだろ!』という意見も分かるけど、高相祐一という名前だけでは『だれ?』ってなるし、だからといって一時期世間を賑わせた人の再犯を報じないのも不自然だから仕方ない気がする」

と、やむを得ないとする意見も上がっており、ネット上での議論はしばらく続きそうだ。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)