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Eテレ人気番組が「呪術廻戦」パロディ ねほりんぱほりん「元談合屋編」の後に...

   NHK・Eテレの人気番組「ねほりんぱほりん」公式ツイッターアカウントは2020年12月2日、唐突に人気アニメ「呪術廻戦」のパロディ画像を投稿した。

   同番組は、聞き手の山里亮太さんを「ねほりん」、YOUさんを「ぱほりん」というモグラに、顔出しNGのゲストをブタのぬいぐるみに「変身」させて、ディープな世界を根掘り葉掘り聞きだすトーク番組だ。この日は新作「元談合屋」編を公開しており、「呪術廻戦」パロディはこれの「おまけ」という位置づけだ。

  • 「ねほりんぱほりん」公式ツイッターアカウント
    「ねほりんぱほりん」公式ツイッターアカウント
  • 「ねほりんぱほりん」公式ツイッターアカウント

元談合屋「現役の国会議員の名前出そうか?」

   今回のゲストは、競争入札の参加企業どうしが事前に受注する企業と金額を決める不公正な話合い「談合(だんごう)」を行ってきた男性・コウジさん(仮名)。元・建設会社の社員だった。値段をつり上げて工事を落札するために、役人や政治家を籠絡し、マンションの1室を借りて業者同士で密かに情報交換を行ってきたなど、談合の現場を赤裸々に語る。

   しかし談合は違法行為。コウジさんは、社長命令で談合を行っていたもの「尻尾切り」に遭い、全ての悪事を背負うことになったという。90日間拘留され、仕事は懲戒解雇、資産は凍結、家の財産もすべて差し押さえられたと話す。自宅に戻り、息子から「家族なんだから仕事の内容は知らせてほしかった」と言われたことが心に響き、現在は「ばっちいお金は一切使わない」と心に決めて建設業に勤しんでいるとのことだった。

   またこれらの内容を、コウジさんはコンプライアンス音(自主規制音)などで伏せる必要はないと話す。ぱほりんは、これを「NHKが局ごとぶっ飛ぶ」として静止。コウジさんは納得しながらも、冗談か本気か「現役の国会議員の名前出そうか?」という不穏な一言を述べ、番組は締めくくられた。

なぜ「呪術廻戦」のパロディを?

   番組放送後、公式ツイッターアカウントは「元談合屋おまけ・ LOST IN NEHOPAHO」と、人気アニメ「呪術廻戦」のエンディングのパロディ画像を公開した。こちらは番組内で放送されておらず、ツイッター上での限定公開だ。

   画像では、ねほりんが「呪術廻戦」の主人公・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)のように身だしなみを整えている。ブタは主人公の師・五条悟、ぱほりんは同級生・釘崎野薔薇(くぎさきのばら)に扮しているものとみられる。キャプションも、同アニメのイントロダクションの一部「壮絶な物語が廻りだす―」に寄せている。

「ニンゲンをもっと掘りたいという感情から生まれた化け物『呪土竜』。そして、掘られたいという感情から生まれた『呪豚』。呪土竜と呪豚との、壮絶なトークが廻りだす・・・ それが、ねほりんぱほりんなのです!#ねほりんぱほりん #何本の蹄を食せるか 」

   なぜ「ねほりんぱほりん」は「呪術廻戦」のパロディを公開したのだろうか。

   同作エンディングは、バンドALIの「LOST IN PARADISE feat. AKLO」という楽曲が用いられている。サビの部分では「Tokyo prison」と歌われており、コウジさんの拘留エピソードに便乗したものなのかもしれない。また同作における重要なテーマ「呪い」は一般人の目には映らない。呪術師のキャラクターに扮した「ねほりん」や「ぱほりん」、「ゲスト」が番組で紹介してきた内容も、一般では知りえない内容であり、どこかそういった「秘密」を見る存在であることを暗示している可能性もある。

   また「ねほりんぱほりん」はこれまでも旬のネタを早急に織り込んでくる番組だ。11月11日放送の「ウィキペディアン」編でも、ウィキペディアに掲載されている単語の例として「オーバーシュート」、「アマビエ」、「瑛人」を紹介し、そのチョイスが視聴者の笑いを誘った。「呪術廻戦」も現在、アニメや原作マンガで盛り上がりをみせている。J-CASTニュースが実施したアンケート「読者の皆さん自身が好きな(週刊少年ジャンプ掲載)作品は?」においては、僅差でワンピースを追い抜き一番人気のマンガとなっている。

   (参考 「『ポスト鬼滅』はどれだ あなたが好きな「週刊少年ジャンプ」作品は?【読者アンケート】」J-CASTニュース、2020年10月20日公開)