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TBS連日の「呪術廻戦」特集 取り上げ方にはある「共通点」が?

   「鬼滅の刃」の大ヒットを受け、次の話題作として「呪術廻戦」(じゅじゅつかいせん)」に熱い視線が注がれている。

   とりわけ、10月からテレビアニメを放送しているTBSは「NEWS23」「サンデー・ジャポン」といった番組を通じ、2020年12月10日以降の短期間で立て続けに「呪術」を特集。その内容には「共通点」も多かった。

  • TBSが放送しているテレビアニメ「呪術廻戦」(番組公式サイトより)
    TBSが放送しているテレビアニメ「呪術廻戦」(番組公式サイトより)
  • TBSが放送しているテレビアニメ「呪術廻戦」(番組公式サイトより)

鬼滅の興収に関連付けて「呪術」を紹介

   「呪術廻戦」は『週刊少年ジャンプ』(集英社)の2018年14号から連載している、芥見下々(あくたみ・げげ)さん原作のマンガ作品。「呪い」をテーマに、「呪霊」と呼ばれる化け物と呪術師が戦う描写が特徴だ。シリーズ累計発行部数は20年11月時点で1200万部を超えた。20年10月3日にはテレビアニメの放送がTBS、MBS系ではじまっている。

   『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の記録的ヒットを受け、「呪術」は鬼滅に次ぐ話題作としてマスメディアに報じられる機会が増えた。とりわけ作品を積極的に取り上げている、とネット上で指摘されているのが、テレビアニメを放送しているTBSだ。

   例えば、12月10日夜のニュース番組「NEWS23」では、「呪術廻戦」のアニメ放送を受け、都内にある書店のマンガの売り上げが10倍に増加したと報道。作品人気はフランスなど世界各国にも波及していることを伝えた。

   また、12日放送の「まるっと!サタデー」(以下、まるサタ)では、番組が「Yahoo!リアルタイム検索」の結果を独自集計した「トレンドワード週間ランキング」の3位に「288億円」(12月7日時点の「劇場版 鬼滅の刃」の興行収入)が入ったことに関連付け、「呪術廻戦」を「ネクストブレークアニメ」として紹介。作中に登場するキャラクター「五条悟」に女性が虜になっていること、スタジオで出演したコメンテーターの野々村友紀子さんが、親子で作品にはまっていることなどが伝えられた。

サンジャポは名前の「言いにくさ」を指摘

   週末のワイドショーも相次いで「呪術」を取り上げた。13日放送の「サンデー・ジャポン」(以下、サンジャポ)では「鬼滅の刃」に次いで「社会現象を起こすかもしれない」作品として紹介。国内外で注目が集まる中、社会現象を起こすには「じゅじゅつかいせん」という名前の言いにくさが「唯一の弱点」であるとした。

   また同日の「アッコにおまかせ!」でも「Z世代が選ぶ2021年トレンド予測」というパネルの中で「呪術」が紹介され、MCの和田アキ子さんは「やっと『鬼滅の刃』9巻目に行ったのにもうコレかいな...」とコメントしていた。

   番組によってそれぞれ取り上げ方は微妙に異なる。ただ、「鬼滅」のヒットを引き合いに出しているという点は、これら全ての番組に共通していた。また、女性人気に触れた点(まるサタ、おまかせ)、お笑いコンビ・かまいたちの山内健司さんがYouTubeで作品を絶賛している様子を伝えた点(まるサタ、サンジャポ)、スタジオの芸能人が作品に対する評価を寄せた点(まるサタ、おまかせ)など、部分的な共通点も多かった。

   こうしたTBS番組での「呪術特集」を見ていたツイッターユーザーからは、「バラエティで漫画が大々的にとりあげられる時代になったんだからすごい」「スタッフさんが呪術廻戦を選んでくれたのはめっちゃうれしい」と感心する声が聞かれた。その一方で、

「呪術推したいのはわかるけど...」
「鬼滅と呪術は全く違うからね?」

   と、その「推し具合」が気になったという人も多かったようだ。なお、13日昼には「サンジャポ」で取材に答えた街の女性が発した「ネクスト鬼滅」というワードが日本のツイッタートレンドに入った。