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球界から「コーチ待望論」上がるOBたち 立浪和義、中村紀洋...監督経験者も

   現役時代に華々しい活躍をしながら、プロ野球の指導者という立場に縁がない名選手は少なくない。

   中日の監督候補として毎年候補に上げられる立浪和義もその一人だ。日本記録の487二塁打を樹立するなど、プロ通算2480安打をマーク。中日一筋22年間の野球人生で、最後の2年間はコーチ兼任でプレーした。

  • ナゴヤドームに監督としてやってくる日は……
    ナゴヤドームに監督としてやってくる日は……
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「技術論が的確で説明もわかりやすい」

   引退後は日本代表の打撃コーチを務めたことはあったが、NPBでのコーチ経験はない。野球解説者として活動しているが、その解説は「なぜ打てないのか、技術論が的確で説明もわかりやすい」と好評だ。グラウンドでは選手に助言する姿も。「中日次期監督の最有力候補」と地元・名古屋では待望論が多く、立浪監督が誕生する日はそう遠くないかもしれない。

   豪快なフルスイングで魅了した中村紀洋もコーチ経験がない。近鉄、中日、DeNAなどを渡り歩き、通算404本塁打をマーク。2101安打と広角打法でミート能力も高かった。引退後はアマチュア野球の指導にあたり、浜松開誠館高の非常勤コーチを務めている。

   YouTubeで配信している野球理論「N's method」の動画も好評で、昨年は阪神の大山悠輔、梅野隆太郎がこの動画で語った中村の打撃理論を参考にしたことが話題を呼んだ。現役時代は「扱いづらい」イメージがあったが、自身の打撃フォームを細かく分析するなど理論派で知られていた。

監督としてはとにかく...打撃コーチなら!?

   「打撃コーチとして適性がある」と言われているのが、今季限りでDeNAを退任したアレックス・ラミレス監督だ。16年から5年間でリーグ優勝はならなかったが、Aクラスに3度。17年はクライマックスシリーズを勝ち抜いて、日本シリーズに進出した。

   采配に関しては賛否両論の声があったが、打撃指導については「選手個々の特性をわかってくれて指導してくれるのでありがたい」と選手たちから感謝の声が多かった。メジャー挑戦した筒香嘉智の後継者として、今季4番に抜擢した佐野恵太が打率.328、20本塁打、69打点で首位打者を獲得と大ブレーク。ラミレス監督が直接指導する場面も多くみられ、素質開花に導いた。

   名球会入りした会員を見ると、トルネード投法で日米で旋風を起こした野茂英雄、元中日の通算219勝左腕・山本昌、巨人やヤンキースで活躍した稀代の長距離砲・松井秀喜、広島の天才打者・前田智徳などがNPBの球団でシーズンを通してのコーチ経験がない。名選手たちが再びユニフォームを着ることを願う野球ファンは多いだろう。