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話題沸騰TSUTAYAのシェアラウンジに行ってきた! 飲み放題だけじゃない...使って感じた「居心地の良さ」

   渋谷駅直結のコワーキングスペースが大きな注目を集めている。蔦屋書店が運営する「SHARE LOUNGE」(シェアラウンジ)だ。「渋谷スクランブルスクエア」11階に位置し、スクランブル交差点を見下ろす壮観な眺望を備える。SNS上では、フリーWi-Fiやコンセントはもちろん、充実したフリードリンクやスナックが「最高」だとの口コミが広がっている。

   いったいどんな空間なのだろうか。J-CAST記者が実際に訪れ、その「居心地の良さ」を体感してきた。

  • 話題沸騰TSUTAYAのシェアラウンジに行ってきた!
    話題沸騰TSUTAYAのシェアラウンジに行ってきた!
  • 話題沸騰TSUTAYAのシェアラウンジに行ってきた!
  • 取材した日はあいにくの曇りだったが、晴れていればこんな風景が
  • 晴れた日の会議室
  • 生ビール
  • ワインの提供も開始 説明書きにはおすすめのおつまみも紹介されている
  • 貴重な雑誌もあるそうだ
  • マンガコーナーには「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」も
  • 入口
  • 会話禁止エリア
  • ロッカーやコピー機もある

注目の飲み放題の実態は...

   シェアラウンジは2019年11月1日、「TSUTAYA BOOKSTORE 渋谷スクランブルスクエア」店内に誕生した。蔦屋書店の広報担当者は、カフェでもあり、オフィスでもあり、仕事ができるラウンジのような「渋谷で1番居心地のいい場所を作っていきたい」と話す。

   インターネット上では21年2月下旬、店舗を堪能したというツイッターユーザーの投稿などを機に急拡散。「飲み放題で出てこない酒がある」、「飲兵衛を揺さぶってくるラインナップ」などと、フリードリンク・フードサービスのラインナップに大きな注目が集まっている。利用料金は60分1000円(税別・以下同)、アルコール飲料は60分1300円のアルコールプラン、もしくは3500円の1日滞在コースを選択すると飲み放題だ。

   冷蔵庫には「本搾り」、「檸檬堂」、「ほろよい」といった缶チューハイや、ホッピー、キンミヤ焼酎カップ、割材のコダマサワーなどが並ぶ。隣にはヒューガルデンの生ビール。取材した21年3月8日からはワインの提供も始まった。スナック類は約20種類揃えられており、プレッツェルやナッツ、チーズなどから、わさび枝豆など和風なものまであった。

   さらに持ち込み可能なスターバックスが併設されているのにもかかわらず、コーヒーのラインナップも豊富だ。スターバックスでも店舗限定のナイトロコーヒーをはじめとするコーヒー飲料や、オレンジジュースなどの果実ドリンクも充実しており、酒を嗜まない筆者も楽しむことが出来た。

窒素を含んだクリーミーなコーヒー「ナイトロコーヒー」
窒素を含んだクリーミーなコーヒー「ナイトロコーヒー」

   これらのドリンクやスナックはセルフサービスであり、広報担当者は「裏技」として好きなドリンクを混ぜるのもおすすめだと語る。昨今はソフトクリームマシンも導入され、小さなパフェを作ることもできた。今後はチョコソースやキャラメルソースなどの導入も検討しているそうで、デザートも拡充しそうだ。

スタッフのおすすめ、ソフトクリームとナイトロコーヒー。客から一番人気のスナック「プレッツェルピーナッツバター」
スタッフのおすすめ、ソフトクリームとナイトロコーヒー。客から一番人気のスナック「プレッツェルピーナッツバター」

仕事の商談から友達との談笑にも使える

   蔦屋書店の広報担当者は、「『フリードリンク』に注目が集まりましたが、『居心地の良さ』を追求した空間にも注目してほしい」と熱弁する。

   落ち着いた空間で仕事ができるよう、インテリアは自然を意識した木目のあるものが多い。イタリアの家具ブランド「B&B Italia」をはじめとする高級なものを多く取り揃えており、椅子については一脚300万円を超えるものもあるとのことだ。

   人気の席はスクランブル交差点を見下ろす窓側のカウンター席。1人での利用はもちろん、同行者と並んで座っても良いという。仕事をする人や漫画や雑誌を読む人が多くみられた。2~4人用のソファ席も用意されおり、こちらは友人同士での談笑や、商談にも用いられていた。また一人で集中して作業に取り組みたい人向けには、通話や会話が禁止の静かなエリアも用意されている。

   これらの席は自由に移動して良いため、気分転換にいろんな席を回るのも楽しみ方の一つだそうだ。

多様な席が用意されており、混雑していなければ移動も可能。
多様な席が用意されており、混雑していなければ移動も可能。

   さらに、書籍の試し読みコーナーも充実している。本棚には、企画やデザインのヒントになるようなものや、提供する飲食物に関連するものなど約140タイトルが用意されている。雑誌については1年分保管しており、ファッション関係業の人々などに愛用されているという。マンガコーナーには「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」といった人気作や、「JIN-仁-」、「うしおととら」といったどこか懐かしいタイトルも。これらは「働くすべての人へ、大切なことを教えてくれる漫画」をテーマにセレクトされているそうだ。

   書籍や飲食物のラインナップは、定期的に入れ替えを行っており、いつ来ても飽きないような「インスパイアされる空間」を目指しているとのことだ。

新しいライフスタイルを提案していきたい

   蔦屋書店はなぜこのような施設を作ったのだろうか。広報担当者は、同社のミッションは新しいライフスタイルを提案する事であり、ワークスタイルの提案も行っていきたいと話す。

「オフィスやカフェを新しく解釈して作ったのが『シェアラウンジ』です。カフェは、ただコーヒーを飲むだけでなく、コーヒーを通して色んなことが出来る。それはオフィスと共通すると考えました。緑や日差し、美味しいコーヒーといった要素があると、インスパイアされる空間、刺激を受ける空間になるのではないかと思います」

   自然の中で発想が生まれるというという考えは、家具や飲食物にも反映されている。飲食物はいずれも健康に配慮したオーガニックなものであるとして、仕事や日常の一休みに楽しんでほしいという。

   またコロナ禍以前は、人や発想の交わるコミュニティづくりに貢献するため、イベントやワークショップの開催も多々行っていた。現在は、オンラインイベントに挑戦するなど「新しい生活様式」を取り入れた生活提案も挑戦していくとのことだ。

渋谷のシェアラウンジのスタッフ・池谷僚太さん
渋谷のシェアラウンジのスタッフ・池谷僚太さん

   最後にSNS上での反響について、渋谷のシェアラウンジのスタッフ・池谷僚太さんはこう述べる。

「仕事ができることはもちろん、仕事終わりにはアルコールを飲めるなど、1日を快適に過ごしていただくことが出来ます。こうした他のコワーキングスペースにはないサービスが、インターネット上で注目されたようです。きっかけはフリードリンクかもしれませんが、ぜひ同社の提供する新しいライフスタイルや居心地の良さを体感しに来てほしいです」

   広報担当者も『どうせ都内なんでしょ?』というお声もいただきましたが、北海道から福岡まで7店舗ございます。今後も増やしていく予定ですので、ぜひ訪れてください」と話した。

(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)