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東京五輪公式ショップ、半数以上が五輪前に閉店 なぜこんなことに?事務局に聞いた

   東京五輪の公式グッズを取り扱う都内のライセンスショップが、五輪開催前に早くも閉店したとツイッターで紹介され、驚く声が漏れている。

   店の貼り紙には、「諸般の事情」とあったが、どんな事情があったのか。

  • 21日に閉店予定となった府中店(写真は、シキ@kokusairengoさん提供)
    21日に閉店予定となった府中店(写真は、シキ@kokusairengoさん提供)
  • 21日に閉店予定となった府中店(写真は、シキ@kokusairengoさん提供)
  • 【画像】府中店の店舗正面に出された貼り紙(写真は、シキ@kokusairengoさん提供)

「東京オリンピック、大丈夫ですか?」

   この店は、東京都府中市内にある「府中店」だ。京王線・府中駅の駅ビルにあるショッピングゾーン「ぷらりと京王府中」の2階と好立地にある。

   ツイッターでは2021年3月17日、店舗の正面とともに、「お客さま各位」とした貼り紙の写真も投稿された。貼り紙では、3月21日をもって閉店すると告げられ、客への感謝の言葉が添えられている。

   この投稿は、1万件以上もリツイートされ、「オフィシャルショップなのに閉店って・・・」「東京オリンピック、大丈夫ですか?」「聖火リレー開始にすら持たなかった訳ですね」などと五輪の今後を懸念する声も出た。

   実は、五輪の公式ショップが閉店するのは、府中店が初めてではない。

   新聞報道によると、五輪の延期が決まった20年3月24日から2日間ぐらいは、早めに買わないとなくなると心配したらしい客が大勢詰め掛け、売り上げが伸びた。しかし、緊急事態宣言後は、4月末には全国で89店あった公式ショップは、商業施設内にあってともに休業したり、営業時間を短縮したりするケースが相次いだ。

   5月12日には、コロナ禍を受けて、都内の銀座、新宿東口、上野の3店、大阪の心斎橋店を同31日、神奈川の横浜東口店を6月2日、それぞれ閉店すると大会組織委が発表したと、各紙が報じている。

「コロナ感染拡大の影響であると事業者より聞き及んでいる」

   その後も、ツイッター投稿やメディアの報道を見ると、全国の各店では、コロナ禍もあって、客がいない時間が多いとの指摘が出ていた。投稿写真を見ると、公式ショップのレジに店員がおらず、他店で会計というケースもあったようだ。

   そして、府中店のように、「諸般の事情」として閉店に踏み切る店があるとの報告がツイッターで相次いでいた。

   公式ショップのサイトによると、3月16日現在で、全国の49店が閉店しており、オープンしているのは35店のみだ。ただ、五輪が近づいたためか、近くオープン予定が4店ある。営業再開するというのも1店あった。

   ショップを運営している大会組織委の内部組織「東京2020ライセンシング事務局」は19日、五輪開催前の府中店閉店について、J-CASTニュースの取材にこう説明した。

「販売事業者さまのご判断のもと、組織委員会としても協議を進めた結果となります。
新型コロナウイルス感染拡大の影響であると事業者より聞き及んでおります。再オープンにつきましては、現時点では未定となります」

   全国で続々閉店している理由や今後の見通しについては、次のようにコメントした。

「閉店につきましては、2020年5月の組織委員会記者懇談会にてご説明をさせて頂きました通り、販売事業者さまのご判断のもと、組織委員会としても協議を進めた結果となります。
2020年5月下旬より一部の店舗の閉店を開始しております。また、既に公表させて頂いております通り2021年3月から4月前半にかけて4店舗の再オープンを予定しており、4月後半以降も追加オープンの予定がございます。
今後の再オープン及び新規店舗のオープンにつきましては、準備が整い次第順次公表をさせて頂きます」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)