J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

胡蝶しのぶ「DX日輪刀」から見るおもちゃ最前線 バンダイ開発担当者に聞いた

   バンダイは、人気アニメ「鬼滅の刃」に登場する武器「日輪刀」を模した「鬼滅の刃 DX日輪刀~胡蝶しのぶ~」を2021年4月24日に発売する。告知されて以降、SNS上では大きな関心が寄せられており、中には親世代からか、「女児心に響く」といった声も出ている。

   そんな「鬼滅の刃 DX日輪刀~胡蝶しのぶ~」は、どういう経緯で生まれたのか。J-CASTニュース記者がバンダイ本社を訪れ開発担当者に話を聞くと、「男児向けの作品から女児向けの玩具を企画したという意識はない」などと説明した。そもそも最近の傾向として、男児向け、女児向けという境目がなくなってきているように感じるという。

  • 「鬼滅の刃DX日輪刀」。上が竈門炭治郎、下が胡蝶しのぶイメージの物。
    「鬼滅の刃DX日輪刀」。上が竈門炭治郎、下が胡蝶しのぶイメージの物。
  • 「鬼滅の刃DX日輪刀」。上が竈門炭治郎、下が胡蝶しのぶイメージの物。
  • 小学生が楽しめるデザインやサイズ感
  • 「惡鬼」、「滅殺」の文字も、実物を見るとかなりインパクトがある
  • アニメの演出を意識した光り方もこだわられた点
  • 透明度も追求。開発段階では曇っていたが、綺麗に透明になるよう試行錯誤したという
  • 箱もかなり大きい
  • (上)竈門炭治郎のDX日輪刀。「2つの呼吸を使う」特徴を、刀身の付け替えで再現。
(下)胡蝶しのぶのDX日輪刀。特徴的な刀身をおもちゃの安全性も考慮した形でデザイン。

ずっしり、思ったより「刀」

   アニメ「鬼滅の刃」の同名原作漫画は、2016年から20年の間に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された。20年秋に公開されたアニメ映画「劇場版 『鬼滅の刃』無限列車編」は、歴代の興行収入記録を塗り替える大ヒットとなった。

   「鬼滅の刃DX日輪刀(以下DX日輪刀)」は、バンダイによる音声搭載なりきり玩具。20年10月に主人公・竈門炭治郎の日輪刀を再現したものを発売し、大ヒットを記録した。今回の告知(21年2月24日)によると、このDX日輪刀のシリーズ第2弾として、人気キャラクターである「胡蝶しのぶ」イメージのものを発売する。価格は5995円(税込み)。

   胡蝶しのぶの日輪刀は、かえりのついた細剣のような特殊な形状だ。刀身からは「毒」を注ぐこともできる。DX日輪刀では、その特徴や形状を安全性や耐久性を重視しつつ再現。細い刀身は蝶をイメージしたクリアパーツで覆い、アニメ内のエフェクトを反映した。戦闘ボイスや名台詞も収録されており、刀身の蝶がボイスにあわせて光るという。

   公式サイトでは「蝶を纏った日輪刀で、美しく戦え!」とプロモーションされており、SNS上では大きな関心を集め、「プリキュアのステッキみたい」、「ノリが女児向け」といった反応も出ている。

インパクトのある「滅殺の文字」
インパクトのある「滅殺の文字」

   3月9日にバンダイ本社を訪れた記者は早速、この胡蝶しのぶのDX日輪刀を持たせてもらった。全長は約55㎝で、かなり持ち応えのある重さ、大きさだ。クリアパーツの透明度は非常に高く、「思ったより刀」という印象を受ける。原作通り刀身にデザインされた「惡鬼」、「滅殺」の文字も、実物を見るとかなりインパクトがあった。

「男女問わず、子どもたちがさまざまな登場キャラクターに」

   続いて開発担当者に、開発の経緯を尋ねた。担当者は、昨年発売した竈門炭治郎のDX日輪刀が好評だったことに加え、「鬼滅の刃」の持つポテンシャルに注目したという。

「アニメ『鬼滅の刃』自体が個性的な様々なキャラクターが魅力であり、特徴として、男女問わず、子どもたちがさまざまな登場キャラクターになりきっている姿を見たことがきっかけです。中でも自分の小学校2年生の子供が胡蝶しのぶになりきって遊んでいる姿を見て、炭治郎以外の登場キャラクターの日輪刀にも需要を感じ、開発に至りました。また炭治郎のDX日輪刀のユーザーアンケートなどの結果を見ても、幅広い年齢から様々なキャラクターの人気があったことも背景のひとつです」

   そのうえで、「男児向けの作品から女児向けの玩具を企画したという意識はない」とも話した。

「『鬼滅の刃』は、元々、男女ともに人気ののある作品だと思います。今回の胡蝶しのぶのDX日輪刀も、男児向けの作品から女児向けの玩具を企画したという意識はありません。胡蝶しのぶにあこがれるすべての方に商品をお届けしたいと考えております。」

   また担当者は、「鬼滅の刃」が顕著な例ではあったが、昨今は「男児向け」、「女児向け」のような境目がなくなってきているように感じるという。

「おもちゃ自体に分かり易い変化があるわけではないですが、昨年の弊社のクリスマスカタログでも女の子向け、男の子向けという表現ではなく、キャラクターや、遊びの種類ごとのご案内をするように形になりました。男の子だから~、女の子だから~、というメーカー側からの訴求が減り、好きな遊びを選ぶというようにシフトしているように思います」

「小学生が楽しめるデザインやサイズ感にもこだわり」

   そんな経緯で開発された、胡蝶しのぶのDX日輪刀。工夫した点やこだわった点についても尋ねた。

「胡蝶しのぶの特徴的な刀身をおもちゃの安全性も考慮した形でデザインに落とし込むことです。また胡蝶しのぶのキャラクター性や世界観をイメージして、細かい蝶のディテールを入れたり、刀身はホロ(グラム)シートでキラキラするようにしたり、『光る』仕様を入れたりしました」

   またバンダイの発売するなりきり玩具は3歳以上を対象としているものが多いが、DX日輪刀については6歳以上を対象とし、小学生が楽しめるデザインやサイズ感にもこだわり、子供っぽく見えないようにも気を付けたとのことだった。

   SNSでの反響についてはこう述べる。

「大変大きな反響に嬉しく思っております。商品情報を出した瞬間からみなさんの感想やご期待いただいている反応をいただけることが嬉しく、企画当初から感じていた需要が確信に変わっております」

   そして最後に、読者に向けてはこう述べた。

「4月発売予定のDX日輪刀~胡蝶しのぶ~は、しのぶさんの持つ、繊細さと強さをどちらも再現すべくデザインや作りにこだわりました。型のセリフだけではなく様々なセリフが入っており、しのぶさん自身に存分になりきって遊べます。ご期待ください」

(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)